2002 Fiscal Year Annual Research Report
歴史建造物における文化財の保存展示空間の再開発を目的とした理論の構築に関する研究
Project/Area Number |
14209021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
宮島 新一 東京国立博物館, 企画部, 部長 (30124192)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 洋一 東京国立博物館, 企画部・事業課, 企画展示室長 (60176451)
松本 伸之 東京国立博物館, 企画部・列品課, 課長 (30229562)
神庭 信幸 東京国立博物館, 企画部・保存修復課, 課長 (50169801)
土屋 裕子 東京国立博物館, 企画部・保存修復課, 保存技術室員 (60321551)
沢田 むつ代 東京国立博物館, 企画部・保存修復課, 保存技術室長 (40215918)
|
Keywords | 光環境 / 熱環境 / 空気環境 / 環境設計 / 様式 / 文化財 / 保存科学 |
Research Abstract |
海外の美術館博物館70箇所の現地調査を実施した。調査は建築物の構造、組織内容、再開発経験あるいは計画などについての聞き取り調査のほかに、関連資料の収集を行った。調査先は以下の通りである。ドイツでは、,アルテ・ピナコテーク、ベルリン博物館島の再生事業準備室、ドイツ連邦議会議事堂、国立絵画展示館、ローマン・ゲルマン博物館など24箇所、イタリアでは、中央修復研究所、ICCROM、スピノーラ宮殿国立絵画館など15箇所、イギリスでは、ヴィクトリア・アンド・アルバアート美術館、大英博物館、ナショナルギャラリー、テート・モダン、テート・ブリテンなど7箇所、フランスではルーブル美術館、オルセー美術館、ギメー美術館など5箇所、ポルトガルではベレン文化サンター、シアード美術館、国立考古学博物館など3箇所、中国では故宮博物院、中国文物研究所、中国歴史博物館、陜西歴史博物館、漢陽稜考古陳列館など8箇所、台湾で国立故宮博物院、国立台湾美術館、国立自然科学博物館、国立文化資産保存研究中心、高雄市立歴史博物館など8箇所、韓国では湖巖美術館である。海外の事情とデータについて、基本データの集積が進んだと考える。 昭和40年代以前に建築された国内の美術博物館を約700件選び出し、それらの建築について基本的データの収集を実施した。また関連施設の現地調査を3箇所実施した。次年度聞き取り調査の準備が整ったといえる。 東京国立博物館表慶館および本館に関する図面のCAD化に取り組み、現在進行中である。表慶館がほぼ完了し、躯体構造のデジタル的な取り扱いが可能になり、今後の再開発計画の検討に有用な素材ができたと考える。本館についても継続する予定である。
|