2002 Fiscal Year Annual Research Report
GISを用いた古代都城の用排水系統に関する総合的研究
Project/Area Number |
14209024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
田辺 征夫 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 部長 (50000493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 健吉 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 文化遺産調査部, 主任研究官 (40194584)
井上 和人 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 考古第1研究室長 (60110087)
小林 謙一 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 文化財情報研究室長 (70110088)
森本 晋 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 主任研究官 (40220082)
小澤 毅 独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 主任研究官 (00214130)
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Keywords | 地理情報システム / 空間情報科学 / 考古学 / 条坊側溝 / 水利システム / 都市 / 平城京 |
Research Abstract |
本年度は、基礎データ収集の最終年度として、基礎データの取得を終了した。得られたデータは、まず紙ベースの基本図として『平城京総合地図』として刊行する目的を達成することができた。この地図は既存の調査成果を総合するはじめての試みであり、現在関係機関に活用できるように配布の準備をおこなっている。また、この作業上、日本の測量体系が測地成果2000へ移行することにともない、既存の日本座標系による平面直角座標系の新座標への変換についての検討をおこなった。また、このデータをデジタル化し、研究に利用すると共に、来年度に一部を公開していく予定である。 また、地形データの作成として等高線データの1/1000地形図からの抽出後、デジタル入力までが昨年度までに完了していたが、これをベクターデータへと変換する作業を活動の中心としておこなった。作業は既存のソフトウェアを用いて進めているが、作業の煩雑さと、測量体系の変化により本年度の完成はできず、来年度以降の課題となった。また、作業の効率化をよりすすめるべく、方法の検討についてもあわせておこなった。 条坊データについては、不明個所のデータの補足と、異常値のチェックをおこない、GISシステムへ実装する方法についての検討を進めている。このため、既存のGISソフトウェアの検討もあわせてすすめた。また、水路における水流について、モデル化をおこなうための基礎資料を蓄積しつつある。これらを基に、条坊側溝における水流の実態を把握すると共に、排水路としての都城における水利システムについての検討をおこないたい。
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Research Products
(1 results)