2002 Fiscal Year Annual Research Report
カナダにおける先住民のメディアの活用とその社会・文化的影響
Project/Area Number |
14251009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
スチュアート ヘンリ 昭和女子大学, 文学部, 教授 (50187788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 幸子 広島大学, 総合科学部, 助教授 (80268507)
大村 敬一 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (40261250)
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 先端民族学研究部, 助教授 (60214772)
齋藤 玲子 北海道立北方民族博物館, 学芸員
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Keywords | 先住民 / メディア / イメージ表象 / 政策 / カナダ / 博物館 / 情報操作 / ジェンダー |
Research Abstract |
初年度(2002年度)の予備調査では、カナダにおける先住民によるメディアの活用およびドミナント社会のメディアに表象される先住民のイメージに関する基礎的な資料収集を行うとともに、次年度以降に焦点を絞る調査項目と調査対象の絞り込みを行なった。また、9月にスコットランド・エジンバラで開催された第9回国際採集狩猟社会会議に出席して、先住民をとメディアの関係に関する情報を収集するとともに、この領域の研究者との交流をはかった。 以上の予備調査の結果、次の課題が浮かび上がった。 (1)政府による先住民メディア政策の現状と課題 (2)ロックなどの音楽を媒体に先住民自身が込めているメッセージと自己イメージの重要性 (3)博物館展示における展示主催者と先住民の協力関係 (4)先住民が自ら運営する新聞、ラジオ、テレビなどのメディアの現状と課題 (5)極地におけるテレビなどのメディアによる先住民社会への社会・文化的影響 (6)極地における村内ラジオ放送の現状と課題 (7)インターネットという新しいメディア媒体の先住民による利用とその影響 (8)100年前から新聞などのメディア経験のあるグリーンランドを調査し、比較資料を収集する必要性 以上の課題をすべて網羅することが困難だと思われるので、来年度は重要性の高い(1)、(3)、(4)を中心に調査を進め、可能な限りそのほかの課題に関する調査研究を推進していく。主眼は、メディアを通じて先住民が自ら発信するイメージ、(2)ドミナント社会による先住民イメージ、(3)上記(1)と(2)のイメージの相互作用、(4)それぞれの社会の情報操作の現状と課題に焦点を絞ることにおく。
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Research Products
(1 results)