2002 Fiscal Year Annual Research Report
チュルク系諸言語における接触と変容のメカニズムに関する調査研究
Project/Area Number |
14251019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 徹 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20173015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 智之 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (30214993)
藤代 節 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (30249940)
庄垣内 正弘 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (60025088)
菅原 睦 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (50272612)
栗林 裕 岡山大学, 文学部, 助教授 (30243447)
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Keywords | 言語学 / チュルク諸語 / 中国,ウズベキスタン,イラン,ロシア,トルコ / ウイグル語 / ウズベク語 / カシュカイ語 / ヤクート語 / サリグ・ヨグル語 |
Research Abstract |
本年度実施した調査・研究事項は以下のとおりである。 1.中国甘粛省蘭州でのサリグ・ヨグル語の子音体系(特に気音の分布)の調査:8月,林 2.中国西北部でのイスラム系神秘主義教団を対象とした調査:8月〜9月,王建新(神奈川大学,分担者) 3.ドイツに住むトルコ系移民の言語意識調査ための予備調査:9月,林 4.イランでのカシュカイ語の基礎語彙と関係節の調査:8月,栗林 5.キルギス語のvoiceに関する調査:大崎紀子(京都大学大学院博士課程,協力者) 6.ウズペク語の指示詞の調査:西岡いずみ(九州大学大学院博士課程,協力者) 7.トルコでのクルム・タタール語の方言差の調査,藤家洋昭(大阪外国語大学・助教授,協力者) 8.フェルガナ地方におけるウズベク語方言に関する調査:9月,菅原 9.チャガタイ語古辞書および19世紀末-20世紀初頭にロシア人が書いたウズベク語辞書・文法書の研究:菅原 10.ロシア語からドルガン語への借用語彙の調査:藤代 11.ロシアに所蔵されるウイグル語文献の研究:庄垣内 12.ウズベク語方言調査(フェルガナ州アククルガン):9月〜10月,古屋薫(東京大学大学院博士課程,協力者) 13.サハ(ヤクート)語の存在詞の調査:3月,江畑冬生(東京大学大学院,博士課程) 14.国際シンポジウム「中国とその周辺地域における異文化接触と変容」の開催:10月25日(分担者の王が中心となり、周大鳴(広州・中山大学)、麻国慶(北京大学)、菅原純(日本国際情報化協力センター)を招き、言語学と民族学・歴史学との共同研究の可能性について討議した。) 15.ユーラシアの諸言語を対象とする他2科研プロジェクトと合同の研究会「ユーラシアの言語:過去と現在」の開催:3月16日(ユーラシア諸言語に関する研究の成果と途中経過を持ち寄り、広範な意見・情報の交換を行った。)
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 林 徹: "「エイヌ語」への縮まらない道のり"大角翠(編著)『少数言語をめぐる10の旅-フィールドワークの最前線から』東京:三省堂. 94-118 (2003)
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[Publications] 藤代 節: "ドルガン語韻文作品「幸もてる者」(オグド・アクショーノワ作)について"内陸アジア言語の研究. 17号. 25-60 (2002)
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[Publications] 久保 智之: "/i/ vs. /yi/ Distinction in Sive Manchu?"Proceedings of the 1st Conference on Manchu-Tungus Studies (Otto Harrassowitz Publishing House). (印刷中). (2003)
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[Publications] 久保 智之: "書評論文:津曲敏郎著『満洲語入門20講』"満族史研究. 1号. 144-151 (2002)
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[Publications] 栗林 裕: "言語と言語が出会う時 -文化共生学へむけて言語学からの提言-"文化共生学研究(岡山大学・文化科学研究科). 1号(印刷中). (2003)
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[Publications] 栗林 裕: "ガガウズ語の基礎語彙"言語学論叢(岡山大学・言語学研究室). 10号. 1-12 (2003)
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[Publications] 庄垣内 正弘: "ロシア所蔵ウイグル語文献の研究-ウイグル文字表記漢文と後期ウイグル語仏典"京都大学文学部(印刷中). (2003)