2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14254004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
武岡 英隆 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (90116947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (90196816)
大森 浩二 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 助教授 (10152258)
田辺 信介 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (60116952)
門谷 茂 北海道大学, 大学院・水産学研究科, 教授 (30136288)
中野 伸一 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 助教授 (50270723)
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Keywords | 海面養殖 / 漁場管理 / 適正養殖 / 硫化物濃度 / 国際情報交換 / インドネシア |
Research Abstract |
本研究は、近年急速に発展する兆しを見せている東南アジアにおける海面養殖漁業による環境破壊を未然に防ぐために、現地調査に基づいて適切な養殖漁場管理手法を提言しようとするものである。初年度である今年度は、以下のような調査、研究を行った。 1.インドネシアにおける現地調査:2002年8月にインドネシアにおける調査海域設定のための現地踏査を行い、スマトラ島のランプンにおける養殖漁場に調査地を決定するとともに、現地における協力スタッフ(インドネシア技術評価応用庁)と今後の研究計画を策定し、一部の調査を開始した。また、2003年2月には約1週間の本格的現地調査を行い、養殖漁場海域の物理的海況条件、水質、底質、生物相などに関するデータを取得した。 2.我が国の養殖漁場環境の研究:研究の進んでいる我が国の養殖管理手法の東南アジア海域への適用可能性を検討するためには、我が国と東南アジア海域の基礎的海況条件の違いを明らかにしておく必要がある。そこで、インドネシアにおける調査と並行して我が国の養殖漁場(北灘湾)の環境調査も行い、同湾の基礎生産に対する外洋起源と河川および魚類養殖起源の栄養塩の寄与率を明らかにした他、海況条件の季節変動と基礎生産の変動の実態についても明らかにした。 3.底質測定手法の開発:我が国の養殖漁場管理における重要な調査項目の一つは底質の硫化物濃度であるが、東南アジア地域では、この項目の測定技術が未整備である。そこで本研究では、底質硫化物濃度の測定マニュアルを作成するとともに、硫化物濃度の簡易測定装置の開発に着手した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Omori, K.: "Watershed management on the basis of ecological health of river ecosystems"Managing Shared Waters, Coastal Zone Canada 2002 Conference, Hamilton, Abstract. 205 (2002)
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[Publications] 門谷 茂: "「水圏の環境保全」のあるべき姿"アクアネット. 6. 44-47 (2003)
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[Publications] 門谷 茂: "富栄養化と海洋生態系の危機"生物の科学 遺伝. 57. 64-69 (2003)
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[Publications] Tomaru, Y., Kumatabara, Y., Kawabata, Z., Nakano, S.: "Effect of water temperature and chlorophyll abundance on shell growth of the Japanese pearl oyster, Pinctada fucata martensii, in suspended culture at different depths and sites"Aquaculture Res.. 33-1. 109-116 (2002)
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[Publications] 扇山舟, 速水祐一, 武岡英隆: "宇和海・北灘湾における水温・塩分・クロロフィルの季節変動に関する研究"2002年度日本海洋学会秋季大会講演要旨集. 414 (2002)
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[Publications] 大森浩二(分担執筆): "生態系と物質循環.ベントス"東海大学出版会(印刷中). (2003)