2005 Fiscal Year Annual Research Report
HIV母子感染ならびにエイズ発症に影響を及ぼす因子の解明
Project/Area Number |
14256005
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
市村 宏 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (10264756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
景山 誠二 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (60252706)
荻野 景規 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (70204104)
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Keywords | HIV感染 / 血友病患者 / 宿主免疫因子 / 遺伝子多型 / 病態進行 |
Research Abstract |
今年度の研究では、日本のEIV-1感染血友病患者におけるRANTES-28G/-403A,RNATES In1.1C,SDF-13A'、IL-4-589TとDC-SIGN-139C/-336Cの遺伝子多型と感染後AIDS発症までの期間との関連を明らかにすることを目的とした。1987年〜1996年の期間に採取した血友病患者104名の末梢血単核球からゲノムDNAを抽出し、各対象領域のプライマーを用いたPCRの後、直接シークエンス法により遺伝子多型の有無を決定した。Variantのallelic frequencyをAIDS遅発症群(10年間未発症)(n=55)とAIDS発症群(n=49)の間で比較し、統計学的に解析した。その結果、(1)RANTES-28Gのallelic frequencyはAIDS発症群(0.08)に比較し遅発症群(0.189)で有意に高いこと(P=0.037,OR=0.37,95%CI[0.149,9.926]、(2)DC-SIGN-139Cのallelic frequencyは遅発症群(0.337)に比較しAIDS発症群(0.200)で有意に高いこと(P=0.028,OR=2.03,95%CI[1.084,3.804]、(3)RANTES-403A,RNATES In1.1C,SDF-13 A'、IL-4-589T、DC-SIGN-336Cのallelic frequencyは両群間に有意差は認められないこと、が明らかとなった。これらの結果から、日本のHIV-1感染血友病患者において、RANTES-28GはAIDS発症遅延に、そしてDC-SIGN-139CはAIDS発症促進に関連することが示唆された。
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Research Products
(4 results)