2002 Fiscal Year Annual Research Report
タイ国チェンライ県地域住民コホートによる新興再興感染症の分子遺伝疫学的研究
Project/Area Number |
14256006
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丸井 英二 順天堂大学, 医学部, 教授 (30111545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 亨 (財)結核予防会結核研究所, 所長
宮平 靖 順天堂大学, 医学部, 講師 (40265781)
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
高木 廣文 新潟大学, 医学部, 教授 (80150655)
野内 英樹 (財)結核予防会結核研究所, 科長
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Keywords | HIV / AIDS / 結核 / マラリア / 住民コホート / サーベイランス / データベース / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究では、タイ国チェンライ県(登録人口1,229,445人、310,433世帯)、特にメチャン郡(人口110,028人、29,559世帯)を対象とし、地域住民コホートデータベースを立ち上げた。このデータベースは、地域住民の基本的な健康情報が記載されているFamily Holderや、1995年から稼働しているMortality databaseを元にしている。このデータベースにより、地域の一般人口における結核,エイズ,マラリアなどの発症率を長期に渡って追跡することが可能になった。今後の長期の調査により、これら三大疾患の発症までの詳細な経過,危険因子の把握などが地域全体として可能になる。また、GIS(地理情報システム)と連携させる予定である。地域の結核患者の全数把握を目的とし、結核患者データベースが1987年に稼働している。このデータベースによれば、この地域における流行状況は中〜高蔓延国パターンをとっている。特に、20代での届け出症例が高いのは、HIV/AIDSとの関連である。またAIDS症例においては、肺結核の合併率は13.1%,肺外結核の合併率は9.8%であった。また、エイズサーベイランスデータベースも2000年から稼働している。これら複数のデータベースを分子として活用し、地域住民コホートデータベースを分母として、様々の研究成果が今後も得られる予定である。これらの研究の進捗状況に関して、2003/3/20に報告検討会を行った。
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