2005 Fiscal Year Annual Research Report
『易』の起源・成立及びその解釈の歴史的展開に関する研究
Project/Area Number |
14310007
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊東 倫厚 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80012459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 錬太郎 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40196291)
ゆはず 和順 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80210590)
近藤 浩之 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (60322773)
水上 雅晴 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (60261260)
名畑 嘉則 藤女子大学, 文学部, 教授 (30228077)
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Keywords | 易 / 易学哲学史 / 朱伯崑 / 両漢 / 両宋 / 朱熹 / 国際情報交換 / 中国:台湾:韓国 |
Research Abstract |
前年度に引続き、従来の研究を総括するため、朱伯崑『易学哲学史』の翻訳を機軸として、関連資料の訳注・翻訳の作業を進めた。ほぼ毎週一回、訳注検討会を開き、ほぼ毎月一回、研究例会を開いた。『易学哲学史』全四巻に対する訳注は、全十二冊に分割して刊行する予定であるが、本年度は、両漢時代、周敦頤・邵雍(北宋 上)、朱震・朱熹(南宋 上)を刊行し、今後は、元明清時代の各冊を、順次陸続と刊行できる見込みである。 特に本年度は、朱伯崑原著・伊東倫厚主編・〓和順責任編輯『易学哲学史』<第二編 漢唐時代(両漢之部)>、名畑嘉則責任編集『易学哲学史』<第三編 両宋時代(北宋之部 上)>、及び名畑嘉則責任編集『易学哲学史』<第三編 両宋時代(南宋之部 上)>の三冊を刊行したことが顕著な研究実績である。宋易が発展の過程において理学(または程頤を代表とする義理学派)と数学(または邵雍を代表とする象数学派)の二大流派に分かれ、一つになることができず、朱熹に至ってはじめて二説を兼ね用い、諸儒の大成を集めた。しかし、易学哲学の視点からすれば、象数学派と義理学派の考え方は、いずれもやや複雑であり、なお簡単には程邵両家の学に纏めることはできない。北宋期における易学哲学と比べると、南宋の時期の象数学派と義理学派には、相互の摂取、あるいは相互の影響が認められる、ということなどが明らかとなった。 なお、研究分担者の近藤浩之は、11月、台湾(第二屆国際易学与現代文明学術研討会)において「朱伯崑著『易学哲学史』の翻訳の意義」という研究報告を行なった。
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Research Products
(5 results)