計算機による『マッジマ・ニカーヤ』の語彙索引作成とテキストの再構築

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14310013
• Research Institution: Sendai National College of Technology
• Principal Investigator: 逢坂 雄美 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (30152036)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山崎 守一 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (90200667)
• Keywords: 初期仏教 / ヴィスッディ・マッガ / 単語索引 / 逆順単語索引 / ジャータカ / マハーヴァスツ / マッジマ・ニカーヤ / 国際研究者交流(英国)

Research Abstract

これまで『ジャータカ』を含め、初期仏教文献の重要な原典テキストはパーリ文献協会(PTS,Oxford)より計画的に発行され,研究者に多大の便宜を供してきた。しかしながら、これらの原典テキストには語彙索引が殆ど付されていないのが現実であり、付されている場合でも不完全で誤りが多く、完全な語彙索引が研究者に切望されている。
現在「計算機による『マッジマ・ニカーヤ』の語彙索引作成とテキストの再構築」を遂行している.本科研費により,1.前より継続していた『ジャータカ』の語彙索引は今年度PTSより出版できた(2003年秋).これは非常な大冊となり,通常の変形B5サイズではなく,大判のA4サイズで729頁にもなった.
2.『ヴィスッディ・マッガ』については,ノーマン教授から提供されたPTS版と異なる電子化テキストをPTS版に整備して,その新版の出版用のため協会に提供した.このテキストの語彙の正順索引は現在PTSにて印刷中であり,2004年3月までには出版される予定である.
3.『マッジマ・ニカーヤ』については,語彙の索引を作成し,現在言語学的なチェックをしている途中であり,2004年9月頃まではこれまでと同じくPTSより出版予定である.このように初期の目的をほぼ達成した.
又,仏教混淆焚語テキストの重要なテキスト,Mahavastuの第1巻の語彙の正順と逆順索引を中央学術研究所から出版した(2003年).その他,中期インド・アリアン古文献解析ツール拡張に関する3編の研究論を関連学会誌等にて発表した.

Research Products

• [Publications] 逢坂雄美: "中期インド・アリアン古文献解析ツールのリナックスへの拡張"情報処理学会研究報告. CH-59. 55-60 (2003)
• [Publications] 逢坂雄美: "中期インド・アリアン古聖典のクロスプラットフォーム解析ツールの開発"情報科学技術フォーラム・一般講演論文集. 第2分冊. 95-96 (2003)
• [Publications] 逢坂雄美: "中期インド・アリアン古文献の計算機解析ツール-UNIXでのツール展開-"パーリ学仏教文科学. 17. 65-70 (2003)
• [Publications] E.FAURE: "Mahavastu-Avadana, Vol. I : Word Index and Reverse Word Index"The Chuo Academic Research Institute. 282 (2003)
• [Publications] M.YAMAZAKI: "Index to the Jataka"The pali Text Society. 729 (2003)
• [Publications] Y.OUSAKA: "Index to the Visuddhi-magga"The pali Text Society(in print). (2004)