2002 Fiscal Year Annual Research Report
イスラーム世界の詩画帳に関する文化史的・芸術史的観点からの総合研究
Project/Area Number |
14310031
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
ヤマンラール 水野 美奈子 東亜大学, 総合人間・文化学部, 教授 (50279098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柴 はるみ 東海大学, 教養学部, 教授 (50056040)
杉村 棟 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (00110081)
黄 暁芬 東亜大学, 総合人間・文化学部, 教授 (20330722)
阿部 克彦 上野学園大学, 国際文化学部, 講師 (40316906)
桝屋 友子 東京大学, 東洋文化研究所, 助教授 (40300735)
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Keywords | 詩画帳 / サライ・アルバム / イスラーム美術 / イスラーム絵画 / イスラーム書道 / イスラーム文化史 / 東西交渉史 / トプカプ宮殿 |
Research Abstract |
1.本年度の主な研究実績は以下のとおりである: (1)6月8日第14回サライ・アルバム研究会、講師:江上綏 東京文化財研究所名誉研究員、演題:「平安時代の料紙技術」*本研究が扱うトプカプ宮殿美術館の2冊の詩画帳(登録番号H.2153,2160)には中国的な料紙装飾が多く見られるので、江上氏から参考意見などを頂いた。 (2)8月8日から9月12日トプカプ宮殿美術館における海外調査・研究 *H.2153のfol.144-199のデータベース入力、同フォリオの撮影およびH.2160Fol.1-40のデータベース入力と同作品の全体画像の撮影*本調査期間中に2冊の詩画帳カタログの出版が決定:トプカプ宮殿美術館長であり本調査研究の海外協力者であるフィリズ・チャーマン女史のコチ文化財団美術特別功労賞を受賞を記念して、本研究の対象である2冊の詩画帳の総合カタログおよび研究書がコチ文化・芸術振興財団によって出版されることに決定。8月29日、上記財団代表者、館長、日本研究者によって出版打ち合わせ会議が開かれた。 (3)12月14日第15回サライ・アルバム研究会 発表者:杉村棟 龍谷大学教授,演題:「ディーツ・アルバムについて」*杉村氏は本研究が扱う詩画帳から諸外国に流出した作品の調査を8・9月に行ったのでその報告。 (4)2月18日から3月14日トプカプ宮殿美術館における海外調査・研究 *H.2160の出版が15年度に繰り上がったため、H.2160 fol.41-90までのデータ入力を完了させ、両詩画帳の書のペルシア語作品(約1300点)の重点的調査を行った。 (5)上記以外の期間には、研究分担者・協力者が担当の資料整理、研究、データ整理、画像処理などを行った。 2.調査・研究過程の予定変更 当初は2冊の詩画帳のカタログ出版を15年度・16年度と各冊ごとに予定していたが、上記の出版会議において合冊で同時に出版することに決定したため、未入力フォリオのデータ入力と大きな比重を占めるペルシア語の作品の調査を重点的に行ぅた。従って15年度は出版に向けての日本・トルコでの作業、カタログと同時に出版される研究書執筆作業などを重点的に行い、16年度には未撮影の作品細部の撮影、画像処理、国際シンポジウム(当初は15年度に予定)を行う予定である。
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Research Products
(1 results)