Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 博己 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10112161)
中條 和光 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90197632)
島津 明人 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (80318724)
中尾 美月 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (70332799)
橋本 芳世子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教務員 (10346471)
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Research Abstract |
1.認知的ストレス状況下でのワーキングメモリのはたらきを,ハンズフリー装置による通話が運転模擬事態における視覚弁別判断に及ぼす影響によって評価した.主課題は,画面のさまざまな位置に呈示される視覚刺激に対して6種類の反応の一つを行うことであった.副課題として,左手でヘッドフォンを耳にあてる,イヤフォンから聞こえてくる数字列を逆唱する(イヤフォン条件),ヘッドフォンを耳にあて聞こえてくる数字列を逆唱する(携帯条件),の3つがあり,各条件における反応時間および眼球運動を,副課題を行わない条件と比較した.その結果,イヤフォン条件と携帯条件で同程度の反応遅延が生じ,ハンズフリー装置の利用は,ワーキングメモリへの妨害効果を軽減しないことがわかった.また,視線行動が影響を受けないからといって,運転パフォーマンスも影響を受けないとはいえないことが示された. 2.時間的切迫感が,説明文理解における図の促進効果にもたらす影響について検討した。時間的切迫の有無に関わらず,図は説明文の理解に促進効果をもたらした。時間的切迫感は,テキストベースの構築には影響するが,状況モデルの構築には影響しにくいことが示唆された。 3.エイズ教育の情報タイプがエイズに関するどのような知識と感情を生じさせるか,またその知識と感情がどのような感染者・患者への態度および感染予防態度をもたらすのかを調査した.情報タイプ(予防教育,感染経路教育,現状教育,共生教育)は,「感染経路に関する知識」と「エイズに対する恐怖感情」にほとんど影響しなかった.感染経路に関する知識が高まると,患者との接触に対する抵抗が低減された.恐怖感情が高まると,患者に対するイメージ,共生的行動に対する態度,評価的態度はネガティブになり,接触への抵抗は増大した。
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