2002 Fiscal Year Annual Research Report
認知リハビリテーションによる自立高齢者の痴呆予防に関する介入研究
Project/Area Number |
14310063
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大川 一郎 立命館大学, 文学部, 助教授 (90241760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 能行 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (00191809)
土田 宣明 立命館大学, 文学部, 助教授 (40217328)
吉田 甫 立命館大学, 文学部, 教授 (80094085)
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Keywords | 認知リハビリテーション / 高齢者 / 認知機能 / 日常生活能力 |
Research Abstract |
平成14年度においては、まず、内外の認知リハビリテーションの文献についてレビユーを行い、本研究における認知リハビリテーションの捉え方、位置づけについて明確にした。この成果については、すでに立命館人間科学研究第4号において、公表ずみである。 その後、「課題の作成(音読・計算)」を易〜難の難易度別に組織的におこなった。各課題、400〜500種類の課題が作成された。その後、方法論の確立、「読み書きの効果」の確認ということで、老人施設の利用者を対象にして、週3日(火、金、日)、1回につき30分の認知リハビリテーションを半年間(8月〜2月)にわたり実施した。なお、このリハビリテーションは1対1でおこなわれた。認知リハビリテーションに関わったサポーター(実施者)は、のべ450人以上にのぼる。 認知リハビリテーションの最終的な分析はこれからであるが、効果判定のために、認知機能面、日常生活能力等、さまざまな側面からの査定をおこなっている。 最終的な分析はこれからであるが、これまでの分析においては、個人差は当然みられるが、全体としては、認知リハビリテーションによる認知面での維持、上昇が見いだされている。また、「職員によく話しかけるようになった」等の日常生活面へのポジティブな効果も見いだされるようになった。なお、半年間の実施の中で、認知リハビリテーションの方法も確立していったが、そのことについては立命館人間科学研究第5号(印刷中)において公表の予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉田, 大川, 土田他: "痴呆を伴なう高齢者に対する認知リハビリテーション研究の展望"立命館人間科学研究. 4. 77-98 (2002)
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[Publications] 吉田, 大川, 土田他: "痴呆を伴なう高齢者に対する認知リハビリテーション研究の枠組み"立命館人間科学研究. 5(印刷中). (2003)