2003 Fiscal Year Annual Research Report
環境問題におけるボランティア・ネットワークの発生過程に関する応用社会心理学的研究
Project/Area Number |
14310064
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
藤原 武弘 関西学院大学, 社会学部, 教授 (20033706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 香織 奈良女子大学, 生活環境学部, 専任講師 (40324959)
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Keywords | ボランティア団体 / ネットワーク / ボランティア行動 / ボランティア行動意図 / 強い紐帯 / 弱い紐帯 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ボランティア団体のメンバーの行動・行動意図とネットワークとの関連を検討することである。より具体的には、ネットワークを、ネットワークの所在(団体内・団体間)×ネットワークの質(強い紐帯・弱い紐帯)の4つに分類し、それぞれのネットワークと行動・行動意図との関連について検証を行った。さらに本研究では、ボランティア動機、エンパワーメント、規範・コスト評価、団体・地域への帰属意識などメンバーが団体活動を行う中で認知・評価・意識している心理的要因と行動・行動意図との関連にも着目した。 以上の目的を検討するために、本研究では兵庫県A市ならびにその近隣都市で活動する団体のメンバーを対象とする質問紙調査を実施した。 分析の結果、ネットワークに関しては、団体内の強い紐帯が、ほぼ全ての行動・行動意図と有意な相関があった。つまり、団体内の強い紐帯は、メンバーの心理レベルから行動レベルまで幅広く影響することが示された。また、団体間の強い紐帯が拡大行動と有意な相関があるなど、全体的に強い紐帯がメンバーの行動、行動意図にとって重要な要因であることが示された。一方、団体内・団体間の弱い紐帯は一部の行動・行動意図としか関連がなかった。 次にボランティア動機やエンパワーメントなどの心理的要因は、全般的に行動よりも行動意図と有意な関連が認められる傾向にあった。このことより、ボランティア動機やエンパワーメントなどの心理的要因は、行動意図を強化するものと考えられる。 以上より、団体のメンパーは社会的要因・心理的要因双方の影響を受けて、行動・行動意図を決定していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 加藤潤三, 藤原武弘, 野波寛, 安藤香織: "ボランティア団体の形成と拡大におけるネットワークの影響"日本社会心理学会第50回大会発表論文集. 88-89 (2003)
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[Publications] Kato, J., Fujihara, T., Nonami, H., Ando, K.: "The influence of network on the formation and development of volunteer groups in a community"4^<th> Hawaii International Conference on Social Sciences. (CD-ROM proceeding). (2003)
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[Publications] 加藤潤三, 藤原武弘, 野波寛, 安藤香織: "団体内・間ネットワークとボランティア行動との関連"日本社会心理学会第44回大会発表論文集. 280-281 (2003)
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[Publications] 藤原武弘: "社会的ネットワーク発生の基礎的分析"中国四国心理学会第59回大会発表論文集. 85-85 (2003)