2002 Fiscal Year Annual Research Report
依存症者(AC)と共依存家族の回復に有効なグループワークモデルの開発に関する研究
Project/Area Number |
14310094
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
洪 金子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (30326988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 東洙 東京福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (70326990)
関口 恵美 東京福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (60326981)
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Keywords | 生徒間暴力 / スクールソーシャルワーク / 生態システム的アプローチ / 共依存 / アダルトチルドレン / DV(Domestic Violence) / 総体的アプローチ / 地域社会介入モデル |
Research Abstract |
今年の実績としては、(1)研究のための基礎作業としてテーマと関連するデータ・文献・資料の収集を行った。 特に、現在日本国内で唯一の共依存尺度として使用されている猪野亜朗らのASTWAの収集を行った。 (2)臨床現場の視察、見学、および研修 (1)臨床現場の視察・見学:国内では'心の医療センター'をはじめ、6ヶ所、海外では、アメリカの'Arapahoe House'、をはじめ、依存症患者の入所施設と地域での回復支援施設7箇所、'AAとACミーティング'に参加し、日本との比較を可能とする視座を得た。 (2)研修:'マルチ・アディクションチームによる多面的アプローチ'とIAMFTにおいて'Thought Field Therapy'の研修に参加した。 (3)IAMFT国際会議に参加した。 (3)論文・学会での発表 依存症者の環境的要因の中で、逆機能的家族と依存症との高い相関関係は多くの研究結果で証明されている。家族の逆機能は、依存症者自身に対する自傷をはじめ、相手に対する暴力やDVの原因であり、またその結果として起こる場合が多い。そのため、今年度は暴力をテーマとする研究に重点をおき、論文を発表した。 まず、'DVに対する警察の対策に関する考察'では、DVの要因を個人、家族、地域社会、社会的レベルで相互的に関連するより多くの要因から探り、諸外国の総体的アプローチ、地域社会介入モデル、DV介入チームの協力的プロジェクトなどを紹介した後、日本独自の介入方法を試みた。 'スクールソーシャルワークの機能と介入方法-生徒間暴力に対する生態システム的アプローチを中心に-'、では、生態システムモデルを活用しながら、生徒間暴力をはじめとする生徒たちの校内問題の予防・治療策としてスクールソーシャルワークの機能と介入方法について探索した。 '共依存の心理と対処方法'では共依存とアダルトチルドレンの二つの概念を比較しながら、その特徴と対処方法を説明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 洪 金子, 関口 恵美, 大橋 利雄: "DVに対する警察の対処に関する考察"第3回日本司法福祉学会大会資料集. 1-10 (2002)
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[Publications] 洪 金子: "スクールソーシャルワークの機能と介入方法 -生徒間暴力に対する生態システム的アプローチを中心に-"日本女子大学社会福祉学科、日本女子大社会福祉学会『社会福祉』. 第43号. 72-85 (2003)
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[Publications] 洪 金子: "共依存の心理と対処方法"DV専門家族相談士養成資料集. 12-21 (2002)