2002 Fiscal Year Annual Research Report
包括的精神保健ケアシステムにおけるリカヴァリモデルの評価研究
Project/Area Number |
14310108
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
木村 真理子 関西学院大学, 社会学部, 教授 (00266462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野田 恵美子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90209411)
野中 猛 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10340275)
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Keywords | リカヴァリ / 回復 / リカヴァリ指向 / 精神障害リハビリテーション / 精神保健システム / コンシューマー主導 / エンパワメント / 精神保健福祉 |
Research Abstract |
以下の内容で研究を実施した。 1)北米の当事者主導事業や専門機関,専門職とのパートナーシップの現状の把握:2002年10月24日から28日までボストンで開催されたリカヴァリ会議に出席し,リカヴァリセンター訪問,プレカンファレンスワークショップ,および会議における発表を通して,北米の精神保健機関,コンシューマー運営による支援活動などの現状や課題を把握した。 2)日本の社会復帰機関や当事者活動における当事者の参画状況の実態把握:2003年北海道べてるの家,栃木県佐野およびさいたま市,池袋ハートランドみのり,川崎(ピアサポートセンター,川精連等),神戸(いこいの場ひょうご),久留米(ピアくるめ,くるめ出会いの会など)において,「リカヴァリとリカヴァリを促進する精神保健システム」に関するユーザーインタビュー(質的調査)を実施した。データ収集までを平成14年度の計画とし,データ分析と考察は平成15年度の計画としている。次年度には同結果を北米における政策的位置付けのあるリカヴァリ指向の活動と比較し,学会等で報告する。 3)リカヴァリを促進する精神保健システム(平成15年度)ワークショップ開催の計画立案:すでに計画集を立案し,2003年9月19日から28日の予定で,帯広,東京,長崎を中心に,参加型/経験型ワークショップを企画中である。長崎は,日本精神障害者リハビリテーション学会のプレワークショップとする。海外からの学識者および専門職を招聘予定である。 4)北米におけるリカヴァリ文献研究:リカヴァリと精神障害リハビリテーション,リカヴァリを促進する精神保健政策やサービスに関する文献収集を行い,研究計画会話で文献レビューを実施,日本の現状との比較を行った。北米の比較し、日本の精神保健政策やサービスには、リカヴァリ指向を政策方針が弱く,また,リカヴァリ指向を強化するサービスの柔軟性が乏しいことがレビューと講論から指摘された。
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