2005 Fiscal Year Annual Research Report
国民教育でのテクノロジー・リテラシーの学力到達度アセスメントに関する国際比較研究
Project/Area Number |
14310117
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
田中 喜美 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00115247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 和博 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (80145177)
大谷 良光 弘前大学, 教育学部, 教授 (40333702)
村松 浩幸 三重大学, 教育学部, 助教授 (80378281)
長谷川 雅康 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (00253857)
土井 康作 鳥取大学, 地域学部, 教授 (20294308)
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Keywords | 学力調査 / テクノロジー・リテラシー / 技術教育 / 国際情報交換 / 日本・大韓民国・アメリカ合衆国 |
Research Abstract |
1.我々は、日本、大韓民国、アメリカ合衆国という現代の高度技術社会に生きる子ども・青年のもつテクノロジー・リテラシーを評価するという目的をもって、国際共同研究により、テスト問題を作成する新たな枠組みとそれに基づく一連の問題を開発してきた(2002〜2004年度)。 2.これらを使い、2005年の1〜2月、日本の第8学年(中学校2年生)、第11学年(高校2年生)を対象に、そして、同年5〜6月、技術科や工業科の教員養成課程に在籍する大学1・2年生を対象に調査を実施した。サンプル数は、第8学年が男性2,793名、女性2,483名、計5,276名、第11学年が男性3,095名、女性1,062名、計4,157名、大学生が男性230名、女性89名、計319名であった。 3.その結果は、以下の通り。 (1)平均正答率は、第8学年が38.7%、第11学年が50.8%、大学生が61.8%であった。 (2)学年が上がっても正答率が低いまま、大学生に至っても停滞している問題群が指摘できた。正投影図、材料の断面形状と強度の関係、構造物の強度、エネルギー源としての太陽、食料となる作物の栽培法、鉄鋼材料、金属の熱処理、機構、機械の摩擦、工作機械、原動機、回路の配線、送電などである。 (3)大学生の平均正答率は、第11学年の上位25%の生徒の平均正答率(79.5%)をはるかに下回るばかりか、第8学年の上位25%の生徒の正答率(66.5%)にも及ばなかった。 (4)学年が上がるに従って、次第に明瞭になるかたちで、日本の子ども・青年のテクノロジー・リテラシーには、ジェンダー格差が存在することが示唆された。 (5)工業および農業高校生のテクノロジー・リテラシーは、普通高校生のそれよりも高い傾向が示唆された。
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Research Products
(4 results)