2004 Fiscal Year Annual Research Report
技術・職業教育カリキュラム開発に関する日米欧比較研究
Project/Area Number |
14310130
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Research Institution | OSAKA CITY UNIVERSITY, GRADUATE SCHOOL |
Principal Investigator |
堀内 達夫 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40135273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 英一 追手門学院大学, 人間学部, 教授 (30125471)
伊藤 一雄 高野山大学, 文学部, 教授 (00319930)
横尾 恒隆 岩手大学, 教育学部, 助教授 (30220544)
佐藤 史人 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (80324375)
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Keywords | 技術・職業教育 / カリキュラム / 日本:フランス:ドイツ:アメリカ |
Research Abstract |
これまでの2年間の研究を補完して、学校後タイプ(企業内教育)の職業教育を対象に、フランス、イギリスにおいて調査活動を行った。これと並行して、日本における学校後の職業能力開発カリキュラムの開発、また、学校タイプの技術・職業教育に関しては、関西における専門高校の聞き取り調査を継続して行った。そして、3年間の研究活動を総括して、研究成果報告書を作成した。 まず、フランスでは、パリ近郊のルノー自動車及び自動車部品工業連盟、さらにBNPパリバ銀行、パリ商工会議所を訪問して、教育訓練担当者から企業及び業界における教育訓練の状況及び新たな継続教育政策への対応策についてインタビュー調査を行った。イギリスでは、本田インスチチュートや地域継続教育機関(ケンブリッジ州)を訪問して、熟練労働力養成のカリキュラム及びキャリア指導の現状についてインタビュー調査と施設見学を行った。その結果、フランスでは、90年代以降、盛んになる企業内の継続教育とそれに伴う各種企業負担の増加、労働時間短縮などに伴う公的規制との調整、イギリスでは、全国職業資格(NVQ)に対応する熟練養成としての現代徒弟制(MA)及び若年徒弟制(YA)のカリキュラム開発に関わる実情をつぶさに知ることができた。 つぎに、関西における近畿ポリテクカレッジでは、とくに近隣の地場産業人材ニーズに即応する柔軟なオーダーメイド型能力開発セミナーの状況についてインタビュー調査を行った。学校タイプの職業教育では、現職の教員を講師に招いて、大阪府立専門高校再編政策とその問題点を聞き、また、大阪市において新設された福祉科カリキュラム開発の実態を調査した。 最後に、日本と欧州(フランス、ドイツ)、アメリカ(カリフォルニア州、ミシガン州)に関して、技術・職業教育カリキュラム開発に共通する傾向と異同・特色を解明した研究成果報告書を作成した。今後のカリキュラム開発について、とくに国家的・州的な基準としての側面と各学校の自由裁量による側面、制度知と経験知の結合、新たな評価、認定方法が考究されるべきであろう。
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Research Products
(6 results)