2004 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ伝統王国の不平等階層性と多部族的・超部族的地域形成をめぐる理論的研究
Project/Area Number |
14310146
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
嶋田 義仁 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (20170954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久津 昌三 信州大学, 教育学部, 助教授 (30201883)
赤阪 賢 京都府立大学, 文学部, 教授 (60099231)
和崎 春日 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (40230940)
松田 素二 京都大学, 文学研究科, 教授 (50173852)
井関 和代 大阪芸術大学, 芸術学部, 教授 (60073285)
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Keywords | アフリカ / 伝統王国 / 階層性 / 多部族・超部族性 / 地域形成 / 映像資料のCD化 / ガウンデレ大学 / ヤウンデ大学 |
Research Abstract |
本年は、3年計画の本プロジェクトの最後の年に当たる。本年の研究の柱は3本であった。第一、第二は、従来どうり、アフリカ人研究者との共同研究の推進と、アフリカ伝統王国に関する、これまでの日本を中心とする研究成果のデーター・ベース化、重要論文の論集としての編纂である。そして第3に、3年計画の研究成果のとりまとめ。また、3年計画の成果の内外への公表である。 第一の柱においては昨年日本に招聘したSaibou Nassourou(ヤウンデ大学)・Mahmoudou Djingui(ガウンデレ大学)中心に、本研究趣旨にそった研究をアフリカ若手研究者のあいあだにも広げることができた。その成果は、本研究の成果報告書の掲載する。また下休場千秋大阪芸術大学助教授、ガウンデレ大学にて、共同セミナーをおこなった。なお名古屋大学大学院生も来年4月よりガウンデレ大学に留学する。 第二の柱としては、アフリカ伝統王国論集第2巻として、Eldridge MohammadouのClimat et Histoire(気候と歴史),第5巻として、Tomikawa MorimichiのEthinic Africa as Regional Systemを発刊。伝統王国論集欧文編の発刊は、アフリカ人研究者の多大な協力を仰いだ。この論集の発行により、わが国における当該分野の基礎研究が外国人研究者にも理解可能となり、今後の共同研究の基礎が確立された。また、わが国アフリカ研究のパイオニアの富川盛道、日野舜也の資料と、工芸文化研究のパイオニア井関和代の資料を中心にこれまでの映像写真資料のCDROM化をはかった。しかしこの作業は資料の膨大さからまだ道半ばである。 第三の柱としては、欧文伝統王国論集の発刊によって本研究の趣旨を理解した海外の多数の研究者からの寄稿も含め、大部の成果報告集となる予定である。ただし、市販されない科研費成果報告書であるから、この報告をもとに、海外出版社からの欧文と、和文ふたつの論文集刊行を予定している。また嶋田は、このプロジェクト成果にもとづいた研究発表を、2つの国際会議でおこなった(PEKEAバンコク会議、国際宗教史学会東京大会)。 なお阿久津昌三は、ガーナ伝統王国研究で、本年慶応大学よる博士の学位を得た。ちなみに、下休場千秋は1昨年、ガーナ・チカール王国の研究で大阪芸術大学より博士の学位をえている。
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Research Products
(17 results)