2003 Fiscal Year Annual Research Report
東寺における寺院統括組織に関する史料の収集とその総合的研究
Project/Area Number |
14310153
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 敏子 東京大学, 史料編纂所, 助教授 (80151520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 拓 東京大学, 史料編纂所, 助手 (10302655)
高橋 慎一朗 東京大学, 史料編纂所, 助手 (10242158)
山家 浩樹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60191467)
馬田 綾子 梅花女子大学, 文学部, 教授 (10131484)
池田 好信 京都府立総合資料館, 歴史資料課, 資料主任
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Keywords | 阿刀家伝世資料 / 阿刀文書 / 東寺執行 / 東寺凡僧別当 / 東寺光明真言講過去帳 / 東寺過去帳 |
Research Abstract |
1、今年度は昨年度に引き続き、京都国立博物館の協力を得て、東寺執行家に伝来した「阿刀家伝世資料」の調査・撮影を行った。昨年度は、近世の記録を主な収集対象としていたが、今年度は、中世の文書類についても一部撮影を行った。中世文書の目録は、東寺文書データベース作成委員会「東寺文書検索システムデータベース」・東京大学史料編纂所「古文書目録データベース」によって作成・公開されているが、従来利用されてきた影写本には採録されていない文書が多いこともわかった。 2、東寺執行関係史料で成果があったのは、天理大学附属天理図書館所蔵「東寺記」の調査と紙焼きによる収集である。この記録は「東寺執行日記」の写本であるが、日次記と別記の区別がはっきりしていること、写し誤り等が少ないと思われることなどから、従来一般に利用されてきた内閣文庫本(引馬文庫本・和学講談所本)に匹敵する良本であることが判明した。この点さらに調査を進める予定である。 3、また2003年8月・12月の2回にわたって、東寺文書研究会において、この科研の成果の一部を報告する機会を得た。馬田綾子「東寺過去帳について」、山家浩樹「史料編纂所所蔵「灌頂記」の紹介」などである。これらによって、それぞれの史料の性格や作成の状況が明らかになったが、さらに後者については、凡僧別当記の性格解明にも道を開くものと考えている。 4、今年度は、研究の便宜のため、「東寺光明真言講過去帳」の中世分と「東寺凡僧別当引付」の一部について、データ入力を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 高橋敏子: "備中国新見荘地頭方政所屋指図について"東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信. 24号. 18-23 (2004)
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[Publications] 高橋慎一朗: "中世鎌倉における将軍御所の記憶と大門寺"年報都市史研究. 11号. 89-102 (2003)
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[Publications] 金子拓: "織田信直と「伝織田又六画像」"東京大学史料編纂所附属画像史料解析センター通信. 23号. 1-5 (2003)
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[Publications] 榎原雅治: "一揆の時代"日本の時代史. 11. 7-97 (2003)