2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310156
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梅村 喬 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80092998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市 大樹 奈良文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部・史料調査室, 文部科学技官 (00343004)
清田 善樹 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40111819)
玉井 力 愛知大学, 文学部, 教授
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Keywords | 平安時代 / 訴訟制度 / 太政官 / 検非違使 / 紛失状 / 公証 / 明法勘文 / 国司 |
Research Abstract |
平安時代の訴訟制度が最も著しく現れる土地制度に関わる訴訟・公証資料の収集に努めた。続いて、土地領有の証明(公験)などを不慮の事故(火災、盗失など)で紛失した際にその効力に代わるものとして発給された「紛失状」の網羅的収集に当った。また戦後史学界で広く流通した「在地」の歴史的理解を計る目的に鎌倉時代に及び「在地」史料の使用例を鎌倉期まで整理した。他方、過去の科研の成果である「尾張国郡司百姓等解文」写本の校正を進め将来の定本の完成を期した。 次に、太政官における訴訟の受理、勘決機構の実態を解明するため、摂関期から院政期にかけて変遷の基礎的考察を進め、「西宮記」「北山抄」「江家次第」などを始めとする儀式書や古記録類を精査し、訴訟と太政官の検討を推進した。さらに、平安時代中期以後、訴訟を担った検非違使庁の下文、別当宣、検非違使あての解、同庁官人で明法官人たる者の勘文を収集し、論点整理も行った。一方、訴訟を仲介する国衛の使者についても考察した。
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Research Products
(1 results)