2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310167
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Research Institution | Paleological Association of Japan Inc. |
Principal Investigator |
角田 文衞 財団法人古代学協会, 古代学研究所・教授兼所長 (70072709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 裕 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 名誉教授
関口 力 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 助教授 (30216527)
西井 芳子 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 講師 (90270561)
古藤 真平 財団法人古代学協会, 古代学研究所, 講師 (70250058)
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Keywords | 仁和寺 / 源氏物語 / 伊勢物語 / 保元物語 / 平治物語 / 系図 / 仁和寺黒塗手箱 / 尊卑分脈 |
Research Abstract |
角田研究代表者の全体統括,山中研究分担者の調査統括の下,仁和寺所蔵典籍のうち,文学書を主対象とする調査を5回(平成16年7・10・12月,17年2・3月),のべ30日実施した。書籍第122〜129箱の8箱の悉皆調査と『系図』(黒塗手箱甲下段三22号。重要文化財)の熟覧調査を行った。悉皆調査については,第122箱に『源氏物語』の写本,第123箱に『湖月抄』の版本,第125箱に『萬水一露』の版本,第126箱に『伊勢物語』の写本・版本,『河海抄』・『花鳥餘情』の写本,『落窪物語』の版本,第127箱に『宇治拾遺物語』・『土佐日記』・『宇津保物語』・『狭衣物語』・『十六夜日記』の版本,『増鏡』の写本,第129箱に『保元物語』・『平治物語』の写本,『平家物語』・『源平盛衰記』の版本が収められていることを確認できた(写本はいずれも新写本)。この調査によって得た資料(調書及び写真)を研究所に持ち帰って整理し,本文及び書写・校合奥書の両面から,今日まで知られている代表的な翻刻文と比較検討しつつ、データベース化作業を行った。その記載内容が新訂増補国史大系本『尊卑文脈』頭注と合致するばかりでなく,歴史研究資料として貴重な黒塗手箱『系図』については,関口研究分担者が「仁和寺本『系図』の研究・翻刻」と題する調査研究成果の発表を継続した。同分担者は,仁和寺本『系図』と関連の深い『帝皇系図』(尊経閣文庫蔵)、『諸家系図』(宮内庁書陵部蔵)についての知見を深めるために,それぞれの所蔵機関に出張調査を行った。
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Research Products
(1 results)