2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310172
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
曽田 三郎 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40106779)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 肇 下関市立大学, 経済学部, 教授 (70194917)
笹川 裕史 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (10196149)
水羽 信男 広島大学, 総合科学部, 助教授 (50229712)
丸田 孝志 広島女学院大学, 生活科学部, 助教授 (70299288)
松重 充浩 日本大学, 文理学部, 助教授 (00275380)
|
Keywords | 日本人政治顧問・産業技術者 / 清国傭聘本邦人名表 / 支那傭聘本邦人人名表 |
Research Abstract |
本年度は当初の研究計画にしたがって、中国各地の日本領事館からの報告によって外務省政務局等で編纂した『清国傭聘本邦人名表』・『支那傭聘本邦人人名表』(以下、『人名表』)を基礎史料として、近代中国における日本人政治顧問・産業技術者のデータ集積を行った。利用した最初の『人名表』は1908年6月印刷のものであり、最後は1921年12月のもので、清朝末期から中華民国初期にかけての合計11冊の『人名表』から抽出した。抽出した人数、約1200人について、11冊の『人名表』から判明する雇用先・同所在地・職名・所掌事項・出身地等に関する個人データを集積した。『人名表』から得られたデータをより精緻化するために、本年度はさらに『東京日日新聞』・『都新聞』・『東京朝日新聞』・『報知新聞』等の日本の新聞から、明治期の関連する記事を収集した。こうした新聞史料の調査の結果、たとえば地方督撫の下で固有に雇用されている政治・軍事顧問、教員、技術者等、『人名表』には記載されていない人物もいることが判明したので、『人名表』から抽出した約1200人のデータを、日本外務省の外交史料館所蔵外務省記録、米国国務省中国関係公文書、英国外務省外交記録中国関係文書等を利用して、今後豊富にしていくとともに、人名それ自体の収集も充実させる。本年度の研究成果の一部は、中国の中南地区辛亥革命史研究会が編纂している『辛亥革命史叢刊』の第11輯に発表することができた。さらに「中国社会科学院中日歴史研究中心専家委員会」の学者が広島大学を訪問した機会に、研究計画および研究の進捗状況について発表し、貴重な意見を聞くことができた。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 曽田三郎: "清末的預備立憲和日本人"辛亥革命史叢刊. 第11輯. 191-205 (2002)
-
[Publications] 松重充浩: "興亜院の成立と在「満洲」日本人社会"本庄比佐子等編『興亜院と戦時中国調査付刊行物所在目録』(岩波書店). 47-57 (2002)
-
[Publications] 松重充浩: "国立国会図書館所蔵明治期(1907年11月3日〜1912年7月31日)『満州日日新聞』モンゴル関係記事件名目録・解題"史滴. 24号. 185-210 (2002)
-
[Publications] 笹川裕史: "重慶政府統治下における糧食と兵士の徴発-総力戦と農村の社会統合-"第47回国際東方学者会議シンポジウム報告論文集. 29-38 (2002)
-
[Publications] 曽田三郎, 水羽信男, 松重充浩, 丸田孝志: "中国抗日戦争史-中国復興への路-"桜井書店. 702 (2002)