2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310183
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
樋口 映美 専修大学, 文学部, 教授 (80238287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 勝幸 北海道大学, 文学研究科, 助教授 (70322774)
中條 献 桜美林大学, 国際学部, 教授 (50227336)
貴堂 嘉之 一橋大学, 社会学研究科, 助教授 (70262095)
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Keywords | 国民意識 / 民族 / 人種意識 / 移民 / ジェンダー / 国際研究者交流 / 愛国心・愛郷心 / アメリカ合衆国:メキシコ:カリブ海地域諸国 |
Research Abstract |
プロジェクト2年目の今年度は,国民意識形成過程の多様性に注目すべく,6人の研究協力者にお願いして合同研究会を3回(4月26日,6月14日,12月6日),9月にはUniversity of North Carolina at Chapel Hill(UNC-CH)のInstitute of African American Research(IAAR)他との共催でシンポジウムを開催した。まず,合同研究会では,「脱植民地化」「脱帝国」という視点から沖縄の復帰運動形成期に注目した戸邉秀明氏の研究,チェコ・ポーランド系移民組織の声が第一次世界大戦期下で民族意識覚醒の強調からアメリカ合衆国に対する愛国的な論調へと変化した過程に注目した中野耕太郎氏の研究,メキシコ革命において近代性の定着を最重視したプロテスタント知識人に注目する大久保教宏氏の研究、W・E・B・デュボイスの男性性と人種意識に注目した兼子歩氏の研究,19世紀前半の上流層の国民意識形成と消費文化に関する金井光太朗氏の研究,人種の差異を否定することにより国民化への道筋をつけたという19世紀半ばの黒人エリートに注目した大森一輝氏の研究を中心に議論。UNC-CHでのシンポジウムは,代表者(樋口)・分担者(中條,村田),研究協力者(阿部,佐藤,戸邉,Howard)(阿部と佐藤は昨年度の分担者)の計7人が報告者として参加し,UNC-CHの研究者7人がコメントする形式で行なわれた。また,貴堂(分担者)はアメリカ史研究者夏期セミナー(名古屋)のシンポジウムで,19世紀後半の中国人移民問題に関して,村田(分担者)は日本アメリカ学会年次大会(神戸)の分科会シンポジウムにおいてラティノ/チカノ研究の研究史に関して報告した。こうした研究会の積み重ねによって,国民意識形成過程に関する研究で考慮されなければならない実に様々な日常的状況と要因が明らかにされた。なお,今年度9月のシンポジウム(UNC-CH)の成果(3月刊行予定)を踏まえ,海外研究者との交流を次年度に継続する体制を整えた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 貴堂 嘉之: "アメリカ社会史研究における新しい視座と展望"一橋論叢. 129巻・4号. 448-465 (2003)
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[Publications] 貴堂 嘉之: "アメリカ合衆国のネーション・人種・移民-ホワイトネス研究を中心に-"歴史と地理. 197号. 1-14 (2003)
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[Publications] 中條 献: "Comment on Eric Foner's 'The Story of American Freedom'"Proceedings of the Kyoto American Studies Seminar. 87-92 (2004)
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[Publications] 中條 献: "Japanese Imperial Policies and the Concepts of 'Race' and 'Nation'"国際学レヴュー. 16号. 155-164 (2004)
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[Publications] 中條 献: "DAR and Its Attitudes toward African Americans"Interrogating Race and National Consciousness in the Diaspora. 17-23 (2004)
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[Publications] 樋口 映美: "Billiken Club : 'Race' Leaders Educating Children"Interrogating Race and National Consciousness in the Diaspora. 7-16 (2004)
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[Publications] 村田 勝幸: "Searching for a Framework for a Synthetic Understanding of Post-1965 Immigration from the Western Hemisphere"Interrogating Race and National Consciousness in the Diaspora. 46-57 (2004)
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[Publications] 村田 勝幸: "引き直された境界線-チカノ運動、セサール・チャベス、非合法移民-"浸透するアメリカ・拒まれるアメリカ(油井大三郎・遠藤生編). 108-127 (2003)