2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310190
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菊池 徹夫 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00147943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡内 三眞 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90093210)
高橋 龍三郎 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80163301)
近藤 二郎 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70186849)
寺崎 秀一郎 早稲田大学, 文学学術院, 助教授 (90287946)
谷川 章雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40163620)
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Keywords | 比較考古学 / 社会 / 都市化 / 複雑化 / 野外調査 / 方法論 |
Research Abstract |
昨年度後半には、研究集会『考古学からみた社会の複雑化』の開催によって、各研究分担者のこれまでの成果が公表され、また海外の研究者による報告を含め、様々な立場から発表が行われた。その成果は、本研究課題についての一応の総括として、研究代表者である菊池、同じく分担者の岡内を中心としてまとめられ、『社会考古学の試み』(同成社)と題して公刊された。 本年度は、本研究課題の最終年度であり、上記の活動の中、これまで研究分担者間の討論などを通じて明らかとなった諸課題を解決し、比較考古学による古代社会の発展と都市化についてのモデル構築を目指した。 このため、まず各分担者が中国、エジプト、北米、メソアメリカ、パプア・ニューギニア、日本という世界各地においてフィールド調査を継続し、またあらたに南米においても資料収集を行い、比較考古学的手法の精緻化につとめた。 とくに、菊池と研究分担者の高橋らは、前年度に実施した北米クイーン・シャーロット諸島の調査成果を論文として公表するとともに、夏期には、巨大なマウンドを築いた北米南東部ミシシッピ文化の諸遺跡を踏査し、都市化以前の集落形成、首長を頂点とする階層化社会の比較考古学的研究を行った。この成果は、3月に論文として公表された。また、高橋が中心となり11月に開催した『縄紋社会をめぐるシンポジウムIII』は、日本各地域の研究者が会し、縄文時代中・後期の社会についての比較考古学的検討を行う貴重な機会となった。本年度は、こうした活動によって、古代社会発展についてのモデル形成において、重要な知見を得ることができたと言える。 なお、本年度を含めた4年間の研究活動の成果は、目下、報告書としてまとめている。
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Research Products
(2 results)