2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14310195
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
町 博光 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10116668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎村 弘文 久留米大学, 文学部, 教授 (50136826)
有元 光彦 山口大学, 教育学部, 助教授 (90232074)
松見 法男 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (40263652)
西村 浩子 松山東雲女子大学, 人文学部, 助教授 (20248339)
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Keywords | 名瀬市 / 古仁屋 / 湾 / 世代間調査 / 方言主流 / 共通語化 / 会話 / 奄美普通語 |
Research Abstract |
本年度は、下記の3地点で,資料収集のための場面設定の会話収録調査を実施した。 1)鹿児島県大島郡名瀬市(2003年8月21日〜同8月25日,町・有元担当) 2)鹿児島県大島郡瀬戸内町古仁屋(2003年8月26日〜同8月29日,町・有元担当) 3)鹿児島県大島郡喜界町湾(2004年2月28日〜同3月4日,町・西村担当) それぞれに,場面設定の会話をしていただき,MDテープならびにカセットテープに収録した。名瀬市では,70代6名,50代2名,30代4名,10代4名に面接調査した。古仁屋は,30代が未調査であるが,他の年代は収録できた。喜界島湾では,各年代とも収録できた。70代2名,50代2名,30代2名,10代4名の計10名に面接した。昨年の調査結果とあわせて文字化を進めている。 以上の調査の結果,奄美諸島での言語状況がかなり詳細に把握できるようになった。要点を以下に記す。 ○70代と50代では伝統的方言が日常の生活場面で主流をなすが,名瀬市・喜界島では共通語が日常場面でも多く使われる。島ごとに共通語化の進度が異なっている。 ○30代ではより顕著に島ごとの共通語の進度が異なっている。名瀬市では共通語主流,喜界島では方言がかなり衰退し,逆に徳之島・沖永良部・与論では方言が主流となっている。 ○10代では奄美諸島全体で方言が衰退し,共通語化が完了してる。ただし,その共通語は「奄美普通語」と呼べる方言の特徴を一部とりいれたものである。
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Research Products
(1 results)