2002 Fiscal Year Annual Research Report
方言における文法形式の成立と変化の過程に関する研究
Project/Area Number |
14310196
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
大西 拓一郎 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 主任研究員 (30213797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 優 独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門, 主任研究員 (30213177)
井上 文子 独立行政法人国立国語研究所, 情報資料部門, 主任研究員 (90263186)
三井 はるみ 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 主任研究員 (50219672)
小林 隆 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 主任研究員 (00161993)
日高 水穂 秋田大学, 教育文化学部, 助教授 (80292358)
|
Keywords | 方言文法 / 文法変化 / 変化モデル / 文法化 / 方言分布 / 分布と変遷 |
Research Abstract |
日本語の具体的方言文法データに対して通時的分析を行い,文法変化に関する理論的一般化を行うことを目的とする。そして,本研究を通して,(1)個別の方言文法形式の成立と変遷 (2)文法形式に関する変化メカニズムの一般理論の構築 以上の2点を明らかにすることをめざす。 研究開始にあたる本年度は,分析方法・データ収集・モデル化に関して,以下を実施した。 分析方法に関して,従来の成果の整理・検討を中心に本研究の基盤整備を行った。 データ収集に関して,調査地点・対象・方法・データソースの整理・検討を行い,具体的な臨地調査とデータ収集を開始した。 モデル化に関して,一般理論に関する先行研究を整理し,モデル構築までの流れを検討した。 具体的には,(1)全国各地の係り結びの分析,(2)命令表現と場面差の関連性に関する整埋,(3)文法表現のアンケート調査方法の検討,(4)方言に見られる文法化の整理検討,(5)疑問質問表現の全国分布の分析,(6)中部方言の文末形式の形態論的分析,(7)中部方言の主題表示マーカーの分析,(8)九州方言の可能表現のパイロット調査と結果の分析,(9)方言分布分析へのGISの応用方法の検討,などを実行した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 大西拓一郎: "方言における「コソ〜巳然形」係り結びの沿革"日本方言研究会研究発表会発表原稿集. 75. 31-38 (2002)
-
[Publications] 大西拓一郎: "全国型資料と調査の課題-JDnet構想-"方言地理学の課題(明治書院). 389-402 (2002)
-
[Publications] 大西拓一郎: "方言表現法の分布類型と分布形成"国立国語研究所平成14年度公開研究発表会予稿集. 35-44 (2002)
-
[Publications] 三井はるみ: "働きかけの表現の地域差へのアプローチ-禁止表現を例として-"日本語学. 21・11. 36-47 (2002)
-
[Publications] 井上優: "方言文法の対照研究-標準語の「のだ」と富山方言の「ガヤ」-"北京日本学研究センター2002年国際シンポジウム言語分科会. 1-4 (2002)
-
[Publications] 小西いずみ: "不定・疑問を表す助辞の分布"国立国語研究所平成14年度公開研究発表会予稿集. 5-13 (2002)