2004 Fiscal Year Annual Research Report
ケンブリッジ学派の多様性とその展開-思想、理論、政策の複合的研究-
Project/Area Number |
14330002
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
西沢 保 一橋大学, 経済研究所, 教授 (10164550)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 俊顕 上智大学, 経済学部, 教授 (60119112)
袴田 兆彦 中央大学, 商学部, 助教授 (20147002)
藤井 賢治 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 助教授 (20189989)
小原 英隆 明治大学, 商学部, 助教授 (60272506)
|
Keywords | ケンブリッジ学派 / マーシャル / ピグー / ケインズ / 厚生経済学 / 福祉国家 / 産業経済学 / ケインズ革命 |
Research Abstract |
本研究は、マーシャル、ピグー、ケインズらを中心とするケンブリッジ学派の経済学の多様性とその展開を、思想、理論、政策という複合的観点から資料に即して内在的に研究し、学派としての実態と本質を批判的に再検討することを課題にしてきた。これまでの研究成果を踏まえ、西沢はマーシャル、レイトン、ピグーを中心に産業経済学、創設期の厚生経済学の研究、平井はケインズ、ホートリーを中心に「ケインズ革命」の研究、袴田はカーン、ジョーン・ロビンソンを中心に、藤井はマーシャルの産業経済学を中心に、そして小原はロバートソンを中心に、理論と歴史のコンテキストに即した研究を進めた。平成16年度は、これまでの研究の総括をし、研究課題のなかでとくに「厚生経済学と福祉国家」に焦点を当てた。そして年度末の2月に、"Cambridge School of Economics : Welfare Economics and the Welfare State"と題して国際ワークショップを行い、大きな成果を得ることができた。海外からマルクッゾ教授(ローマ大学)、バックハウス教授(バーミンガム大学)、グレーネヴェーゲン教授(シドニー大学)、ミドルトン教授(ブリストル大学)、ボワイアノフスキー教授(ブラジリア大学)、オマール教授(ヨーク大学、カナダ)を招聘し、国内では塩野谷祐一教授(一橋大学)をお招きして、「厚生経済学と福祉国家」の考え方・枠組み、マーシャル、ピグー、ボブソンにおける厚生経済学と福祉国家、ピグー、ベヴァリッジ、ケインズにおける雇用政策と福祉国家等に関して内容的にうまく組み合わされた報告ときわめて有益な議論が展開された。このワークショップで西沢、平井は報告をし、袴田、藤井はコメントを行った。その成果は、何らかの形で公刊したいと考えている。
|
Research Products
(7 results)