2004 Fiscal Year Annual Research Report
産学連携の日米比較:ナショナルイノベーションシステム(NIS)の視点から
Project/Area Number |
14330031
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 晃 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20054380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 靖憲 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (80238229)
山口 栄一 同志社大学, 大学院・ビジネス研究科, 教授 (30367974)
伊地知 寛 一橋大学, イノベーション研究センター, 助教授 (40344072)
鎗目 雅 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30343106)
矢崎 敬人 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員 (10345150)
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Keywords | ナショナルイノベーションシステム / 産学連携 / 特許制度 |
Research Abstract |
ナショナルイノベーションシステム(NIS)を研究フレームワークとして、産学協力関係を取り巻く一連の課題に対する調査研究を実施している。本年度行った作業のうち主要なものは次のとおりである。 第一に、東京大学の工学系(工学系研究科、生産技術研究所、先端科学技術研究センター、生産物工学研究センター)の教授、助教授を対象として行った質問票調査(回収率57%)の結果の分析を進め、教員による研究活動全般及び学外研究者との協力の実態と成果、またこれらの過去5年間の変化を把握した。近年の改革の一つの目標とされる、大学で生み出された技術のフォーマルな形での活用(特許化、ライセンシング)が増加している一方で、旧来からの形の大学・産業間協力も減少していないこと等が明らかになってきている。 第二に、わが国のNISの全体像に接近するために、東京大学の医薬系教員(全数調査、回収率54%)と他大学の工学系教員(サンプル調査、回収率51%)に対象を広げた質問票調査を行った。これと補完的に、複数の国立・私立大学の教員、大学・産業間協力担当者、大学改革担当者に対する聞き取り調査を行った。現在結果の分析を進めている。更に、他大学の医薬系教員(サンプル調査)を対象とする質問票調査を現在実施中である。 第三に、日本の代表的電機メーカーにおける論文公刊・特許出願・特許における論文の引用についてのデータを分析することを通じ、企業が大学における科学技術研究をどのように受け入れ、どのように活用しているかを分析し、企業側から見た産学協力関係の役割を検討した。 第四に、大学・産業間の協力が顕著な効果を挙げている光触媒等の事例についてのネットワーク分析を進めた。 第五に、産学協力関係にも大きな影響を持つ特許制度のあり方について内外の事例を検討するとともに、特に職務発明制度のあり方について検討を行った。
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Research Products
(4 results)