2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14330039
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Research Institution | OSAKA MEIJO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大橋 昭一 大阪明浄大学, 観光学部, 教授 (80067545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 朗 和歌山大学, 経済学部, 教授 (70031870)
竹林 浩志 大阪明浄大学, 観光学部, 専任講師 (50330379)
金 惠成 大阪明浄大学, 観光学部, 専任講師 (90340877)
森田 雅也 関西大学, 社会学部, 教授 (40247896)
安井 恒則 阪南大学, 経営情報学部, 教授 (60098217)
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Keywords | 作業チーム / 軍隊チーム / スポーツチーム / 小集団活動 / 社会-技術システム論 / 個人化 / チームリーダーシップ / 経営参加 |
Research Abstract |
平成15年度の研究実績としては、まず第1に、当研究班の当面の研究報告書である大橋・竹林編著『現代のチーム制:理論と役割』の刊行がある。本書については、香川大学梶脇裕二助教授が書評を行ってくれることとなっており、『香川大学経済論叢』第76巻第4号、2004年3月号で発表されることになっている。 これ以外の研究活動では、今年度も海外での活動に重点をおき、大橋、渡辺、金、竹林による海外での資料収集、関係者との意見交換等を精力的に行った。一方、安井、森田を中心に国内でも同様な活動を行うとともに理論的総括的活動を進め、森田はこれまでの研究成果を2004年度中に『チーム作業方式の展開』(千倉書房)として刊行するよう予定している。竹林はチーム・リーダーシップ研究の土台としてリーダーシップ研究の総括的論文を発表している。 海外での研究活動で得られた知見では、まず、チーム研究の盛んなオーストラリアについては、同国がもともと移民の多い国家で、人々の統合が重要であって、それにより生産性向上を行う傾向が強く、単なる自主管理的チームではなく、自主率先的チームを目指す意欲の強いことが指摘されうる。アジアでも中国・台湾はもともと個人主義的傾向が強く、そうした見地にたったチーム方式であったが、それを克服するために自主率先的チームが注目されている。翻って日本では、最近、日本的経営の本来のメリットが再評価される傾向にあるが、旧来のようなチームではなく、やはり自主率先的チームの育成・定着が課題である。これが、現在世界的に課題とされている「持続可能な発展」を可能にする決め手になると思料される。なお、本研究班の科研費による活動は、一応本年で終了であるが、こうした問題意識をもって今後も研究活動を活発に続けるよう考えている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 大橋 昭一: "山崎敏夫著『ナチス期ドイツ合理化運動の展開』の書評"比較経営学会誌. 第27号. 132-133 (2003)
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[Publications] ザクセ著, 大橋 昭一訳: "チーム作業方式のドイツ的コンセプト"労務研究. 第56巻第4号. 2-15 (2003)
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[Publications] 大橋 昭一: "Gegenwartige Bedeutung des Gemeinschaftsgedakens"大阪明浄大学紀要. 第4号. 11-21 (2004)
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[Publications] 竹林 浩志: "リーダーシップ研究の発展と課題"大阪明浄大学紀要. 第4号. 67-71 (2004)
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[Publications] 大橋 昭一, 竹林 浩志 編著: "現代のチーム制:理論と役割"同文舘出版株式会社. 178 (2003)
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[Publications] 森田 雅也: "チーム作業方式の展開"千倉書房(未定). (2004)
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[Publications] 大橋 昭一, 吉田 和夫 編著: "基本経営学用語辞典(三訂版)"同文舘出版株式会社. 318 (2003)