2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14330042
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Research Institution | MUSASHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
前田 貞芳 武蔵大学, 経済学部, 教授 (80061414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 敬一 武蔵大学, 経済学部, 教授 (00120858)
太田 浩司 武蔵大学, 経済学部, 専任講師 (70366839)
横田 絵理 武蔵大学, 経済学部, 教授 (20277700)
辻山 栄子 早稲田大学, 商学部, 教授 (50114020)
竹原 均 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (70261782)
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Keywords | その他の包括利益 / 税効果会計 / 資産負債中心観 / 市場効率性 / accounting accruals / アナリスト利益予測 / キャッシュフロー / SEC基準 |
Research Abstract |
1 今年度は、包括利益に関しての第2回アンケートを行い、さらにその他の包括利益の有用性についての我が国企業経営者の意識調査を進めた。その成果は、昨年度の第1回アンケートについて、会計学会で報告すると共に、武蔵大学論集で刊行したが、我が国の企業経営者は純利益がもっとも大事な外部報告のための指標であるが、包括利益も補助的に有用であると考えていることがわかった。さらに、第1,2回の結果について、これをまとめて証券アナリストジャーナルの5月号において公刊する。 2 税制と利益性、そして企業の資本コストについての論文は、久保田が国際財政学会で発表、利益と市場非効率性については竹原がAsia Academic Finance AssociationおよびSouthwestern Finance Associationにおいて、またaccounting accrualsの価値関連性については久保田がCarnegie Mellon University Accounting Seminarにおいてそれぞれ発表した。また、久保田は、景気、企業利益指標と資本コストについて、HEC School of Management, Finance and Ecnoomics Seminarにおいてこれを研究発表した。これらの一連の実証研究から、日本の資本市場では、利益操作された会計利益に反応するが、翌年度の利益情報が開示されるにつれて、これが矯正されていく、すなわち短期的な市場非効率性が見られること、さらにこれらの調整を投資家が正しく分析するために、ビジネスサイクルの確率過程、そしてそれにより利益の確率過程との関係、さらにそれによる株価収益率との関連を有機的に分析することが大事であることが明らかになった。これらは、資産負債観による、現在の税効果会計を正当化するものでもある。
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Research Products
(7 results)