2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340029
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志賀 徳造 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
長田 博文 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (20177207)
種村 秀紀 千葉大学, 理学部, 助教授 (40217162)
吉田 伸生 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40240303)
|
Keywords | 界面模型 / 流体力学極限 / 確率偏微分方程式 / ブラウン粒子系 / 自由境界問題 / 大規模相互作用系 / 確率解析 / ランダム媒質 |
Research Abstract |
大規模相互作用系とは,様々な物理現象を微視的レベルから説明し理解するために導入される数理模型の総称である.今年度は,舟木はBessel過程とその変形に関するWiener型確率積分の構成を行った.これは制限付きパス空間上の部分積分公式を論ずるために必要になる.また,統計力学において基本的な役割を果たすFKG不等式およびBrascamp-Lieb不等式を考察し,確率微分方程式のカップリングに基づく新たな証明を与えることに成功した.さらに,ピンニング効果を考慮に入れた変分問題の解である擬似Winterbottom形状の運動や、大偏差原理速度関数が複数の最小点を持つような界面モデルの研究を進め,精密な漸近確率評価を求めることにより,界面のGibbs測度に関する巨視的極限を決定した.志賀はレヴィ型ノイズをポテンシャルにもつ放物型Andersonモデルのサンプルリャプノフ指数の解析を行った.樋口はシルピンスキーカーペット格子上のパーコレーションについて,無限クラスターの一意性と臨界確率の一意性を得た.長田は,Dirichlet形式の理論を用いてランダム行列のスペクトルの極限として現れる干渉ブラウン運動の研究を行い,サイン核・Bessel核・Ginibreアンサンブルとの関係を明らかにした.種村は,非吸収的な場合を含む確率モデルであるドマニ・キンツェル模型に対し相対性手法を開発し多くの結果を導いた.ヴァイスは炎の伝播を定式化した非線形放物型方程式の特異極限と,その極限として自然に現れる自由境界について調べた.籠屋は1次元格子上の2種粒子系から自由境界問題を導出し,さらにその平衡揺動,大偏差原理について考察した.
|
Research Products
(7 results)