2005 Fiscal Year Annual Research Report
ユニタリ表現の分岐則の理論と幾何構造の変換群による非可換調の解析
Project/Area Number |
14340043
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小林 俊行 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (80201490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
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Keywords | ユニタリ表現 / 対称空間 / 分岐則 / 複素多様体 / 極小表現 / リー群 / 等質空間 / 不連続群 |
Research Abstract |
1)当該研究者が80年代に提起した「コンパクトな局所対称空間の存在問題」(リーマンとは限らない対称空間はどのような場合にコンパクトなClifford-Klein形を有するか?)に関して、既約な場合(半単純対称空間)およびその無限小に対応するCartan運動群の対称空間の場合に吉野氏との共同研究が進展し、その成果をBorel教授追悼論文集(QJPAM創刊号)で出版した(論文[4])。さらに、冪零等質空間における離散群の作用の摂動が不連続性に関して安定していない現象を発見し、不連続群の変形空間の局所構造を最も簡単な場合に決定した(論文[9,10])。また非リーマン等質空間の不連続群論に関する総説を[3,11]に著した。 2)共形変換群の極小ユニタリ表現を複素半群に解析接続するというアイディアでHermite半群の理論を一般化し、「裏返し変換」の積分核を具体的に求めた(真野氏との共同研究[1,5])。また、群不変性の観点を用いてHilbert-Riesz変換などの古典的なmultiplierの理論の離散化を行った(Nilssonと共同研究[7])。さらに、簡約リー群のユニタリ表現の離散的な分岐則の理論について、表現論自身のみならず、非可換調和解析やトポロジーなどへの応用も含めて現在まで得られた重要な諸結果とそのつながりをまとめ、英文による講義録及び総説を出版した(論文[2],著書[2])。 3)Faraut教授(Paris第6大学)退官研究集会、第4回アジア数学者会議(シンガポール)、Parthasarathy教授(Tata研究所)還暦研究集会、Howe教授(Yale大学)の還暦研究集会における招待講演を含む7回の1時間講演を海外の国際会議・研究集会で行い、「複素多様体上の非可換調和解析と無重複表現の理論」や「ユニタリ表現の分岐則の理論」などを主たるテーマとする研究の成果を発表をした。
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Research Products
(13 results)