2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水田 義弘 広島大学, 総合科学部, 教授 (00093815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 唯史 広島大学, 総合科学部, 助教授 (30226196)
宇佐美 広介 広島大学, 総合科学部, 助教授 (90192509)
柴田 徹太郎 広島大学, 総合科学部, 助教授 (90216010)
下村 哲 広島大学, 大学院・教育学研究科, 講師 (50294476)
柴 雅和 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70025469)
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Keywords | ソボレフ関数 / 楕円型偏微分方程式 / 正則関数と擬等角写像 / ポテンシャル論 |
Research Abstract |
偏微分方程式の研究において,ソボレフ関数はきわめて有用な道具となる。本研究においては主として楕円型偏微分方程式の解の性質を調べることを目的としている。楕円型偏微分方程式の最も基本的な解は正則関数や調和関数であり,これらの関数がもつ性質を深く調べることが重要である。さらに一般次元の領域で論じるときには,正則関数の自然な拡張として擬等角写像が用いられている。 本年度の研究は次のように行なった。 (1)ソボレフ関数の境界挙動を調べて,ある種の楕円型偏微分方程式の調和測度が存在するかどうか調べた。さらに,この研究を発展させて公表したい。 (2)正則関数や調和関数に対するLiouville型定理はきわめて基本的でかつ重要である。これらはラプラス作用素の解である。ラプラス作用素を何回かほどこしたとき0となる関数は多調和とよばれる。多調和関数の性質を深く調べることによって,これまで知られているLiouville型定理を多調和関数に発展させることができた。この研究から近い将来大きな成果が期待できる。 (3)擬等角写像の研究の第一人者であるMartio氏を招聘し,分担者とともに最近の研究について討論した。この討論を通じて,擬等角写像の境界挙動に対する新しい知見を得ることができ,この方面での発展が可能であると思われる。 (4)この研究で扱われる関数が定義される領域の境界の形状は期待される成果に大きく影響する。計算機の援用によって複雑な境界をもつ領域における研究が可能となることが期待される。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mizuta, Yoshihiro: "Continuity and differentiability for weighted Sobolev spaces"Proc. Amer. Math. Soc.. 130 no.10. 2985-2994 (2002)
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[Publications] Teramoto, Tomomitsu: "Asymptotic forms of positive solutions of third-order Emden-Fowler equations"Pacific J. Math.. 204 no.1. 247-255 (2002)
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[Publications] Shibata, Tetsutaro: "Precise spectral asymptotics for the Dirichlet problem -u"(t)+g(u(t))=λsin u(t)"J. Math. Anal. Appl.. 267 no.2. 576-598 (2002)
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[Publications] Matsumoto, Makoto: "Hyperbolically maximal domains and fundamental domains for a discontinuous group of conformal automorphisms of a Riemann, surface"Q. J. Math.. 53 no.3. 337-346 (2002)