2003 Fiscal Year Annual Research Report
高周波イオンガイドによる高速Be同位体イオンのトラップとその超微細構造の精密分光
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14340085
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
和田 道治 独立行政法人理化学研究所, 原子物理研究室, 先任研究員 (50240560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 一郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30028237)
岡田 邦宏 上智大学, 理工学部, 助手 (90311993)
山崎 泰規 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30114903)
中井 陽一 独立行政法人理化学研究所, 原子物理研究室, 先任研究員 (30260194)
小島 隆夫 独立行政法人理化学研究所, 原子物理研究室, 先任研究員 (90211896)
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Keywords | 高周波イオンガイド / イオンガイド / 不安定核ビーム / 超微細構造異常 / イオントラップ |
Research Abstract |
高エネルギー重イオンビームの破砕核反応によって生成される不安定核イオン(Be-11など)を、高効率で減速・冷却し、イオントラップに捕集し、レーザー・マイクロ波多重共鳴分光によって超微細構造の精密分光を行うための技術開発を進めている。 1.オンライン捕集試験 理化学研究所加速器施設において、高エネルギー重イオンビームの破砕核反応によって得られる核子あたり100MeVのLi-8イオンを、高周波イオンガイド法によって全効率5%の高効率で低速ビームとして得ることに成功した。2mX40cmφのガスセルに100TorrのHeガスを充填し、入射Li-8イオンの一部を停止・熱化する。このイオンはガスセル内部にかけた静電場によって引き出し方向へ高速に導かれ、出口に設置したRFカーペット電極のバリアによって表面から距離を保ちつつ中心の0.8mmφのノズルへ導かれ、真空中に引き出される。Li-8の最大強度として24kcpsを達成し、Be-11においてもそれに近い強度が得られることを確認した。 2.オフライン分光実験 ベリリウムの安定同位体(Be-9)を用いて、精密分光の試験を行った。実際の不安定Be同位体の分光に使用するRFトラップを整備し、レーザー冷却、光ポンピング、マイクロ波二重共鳴分光できることを確認した。 3.オンライン実験にむけて 上記高周波イオンガイドと分光用RFトラップの接続のためのビームラインの整備を開始した。さらに分光用トラップの改造に着手した。平成16年度のオンライン分光実験を目指して準備を進めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Wada et al.: "Slow RI-beams from Projectile Fragment Separators"Nucl.Instrum.And Meth., in Phys.Res.. B204. 570-581 (2003)
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[Publications] M.Wada, Y.Yamazaki: "Technical developments towards antiprotonic atoms for nuclear structure studies of radioactive nuclei"Nucl.Instrum.And Meth., in Phys.Res.. B214. 196-200 (2004)