2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14340125
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
平山 孝人 立教大学, 理学部, 助教授 (40218821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古橋 治 立教大学, 先端科学計測研究センター, 研究員 (50350327)
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Keywords | 多価イオン / 希ガス固体 / 電子遷移誘起脱離 / 励起子 / Van der Waals固体 / クラスター / 同時計測 / 角度分布 |
Research Abstract |
平成15年度の成果は以下の通り。 1.低エネルギー電子衝撃による固体Ne表面からの励起原子の脱離角度分布測定のために必要な新しい電子銃を設計・製作し,動作確認を行った。その電子銃を用いて脱離角度分布を測定し,固体Ne表面の結晶構造により角度分布が変化することを見いだした。 2.多価イオン入射による固体Neからの絶対脱離収率の測定を行った。入射エネルギー0.5〜2keV,価数を+2〜+5の範囲で測定し,高価数イオン入射において1入射イオン当たり100原子以上という,非常に大きな脱離収率が観測された。 3.固体Ne表面を標的とした反射イオンの測定を行った。反射イオンの価数分布測定により,固体表面に与えられた電荷量を特定することが可能となった。 今年度の実績をふまえ,平成16年度には,多価イオン入射による希ガス固体からの絶対脱離収率の系統的測定および反射イオンと脱離イオンの同時計測実験を行う。これらの結果により,希ガス固体の物性(バンドギャップ,凝集エネルギーなど)と入射イオンの内部エネルギーの相関についての情報を得,多価イオンの持つ巨大な静電エネルギーが希ガス固体中でどのように消費されるのかを定量的に明らかにする。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] O.Furuhashi, T.Kinugawa, T.Hirayama, (他3名): "Double charge transfer spectroscopy of NO^<2+> at vibrational resolution : application of Franck-Condon analyses to a dicationic system"Chemical Physics. 295. 185-193 (2003)
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[Publications] I.Arakawa, T.Adachi, T.Hirayama, M.Sakurai: "Absolute yields of the exciton induced desorption at the surface of a solid rare gases"Fizika Nizkikh Temperatur (Low Temperature Physics). 29. 259-265 (2003)
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[Publications] T.Adachi, T.Hirayama, T.Miura, I.Arakawa, M.Sakurai: "Absolute measurements of the total PSD and ESD yields at the surface of solid krypton"Surface Science. 528. 60-66 (2003)
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[Publications] S.Igarashi, A.Tosaka, T.Hirayama, I.Arakawa: "Lateral Compression of a Xe Film Physisorbed on Ag(111)"Langmuir. 19. 4627-4632 (2003)