2004 Fiscal Year Annual Research Report
狭波長帯域分光撮像による木星可視オーロラの地上光学観測
Project/Area Number |
14340143
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡野 章一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10004483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂野井 健 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80271857)
森岡 昭 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50004479)
小野 高幸 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10141996)
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Keywords | 木星 / オーロラ / 分光 / イオ / プラズマ / トーラス / 硫黄イオン / ファブリーペロー |
Research Abstract |
木星可視オーロラの地上光学観測について以下のように研究を進めた。 1.国立天文台岡山天体物理観測所において、平成16年2月に行った180cm望遠鏡とHIDES分光器を用いた波長分解能100,000での水素Hα線(656.3nm)を対象とした木星南極域の観測結果について解析を行った。 その結果、オーロラオーバルの予想位置から外れた場所では何も検出されないのに対し、オーロラオーバルの予想位置では、強度10kR以下のHα発光がみられた。観測の雑音限界からオーロラを検出したと断定するには早計だが、今後さらに東北大学飯舘観測所において最適な波長分解能による観測を続ける。 2.前年度にファブリーペロー干渉計を用いてハワイで行ったイオプラズマトーラス中の硫黄イオ発光の観測結果から、硫黄イオン速度の磁場共回転速度からの遅れを導出し、木星オーロラに関連が深い現象として衛星イオ起源プラズマの木星磁気圏へのマスローディングの様子を調べた。その結果、硫黄イオン速度の共回転速度からの遅延はイオ位相角、システムIII経度のいずれにも明確な依存性はみられないが、共回転速度からの遅延は数時間のうちに大きな変動を示すことが明らかになった。 3.2004年3月までの観測結果およびその解釈を、2004年11月に米国ケンタッキー州ルイビルで開催された米国天文学会惑星分科会において発表した。
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Research Products
(4 results)