2003 Fiscal Year Annual Research Report
推積物-水境界における生物源物質のマイクロタフォノミー-微生物プロセスを考慮した古海洋環境プロキシー確立のための実験的研究
Project/Area Number |
14340156
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
北里 洋 独立行政法人海洋研究開発機構, 固体地球統合フロンティア研究システム, 領域長 (00115445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中塚 武 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (60242880)
和田 秀樹 静岡大学, 理学部, 教授 (20126791)
小栗 一将 独立行政法人海洋研究開発機構, 固体地球統合フロンティア研究システム, 研究員 (10359177)
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Keywords | 堆積物-水境界 / 堆積プロセス / 有機物の消費過程 / 微生物 / 現場培養 / 海洋物質循環 / 古海洋学 / 実験古生物学 |
Research Abstract |
本研究は,海洋表層から供給されてきた生物源物質がSWIでどのように消費され変質していくのかという続成過程を,海底現場での観測と室内実験を通じて明らかにすることを目的にしている。とくに,海底表層部に生息する微生物(有孔虫を含むメイオベントスおよびバクテリア)がどのように有機物を分解していくのかに注目する。研究では,海底現場でのSWIの観測と実験室内において同位体でラベルした有機物を添加し,その消費過程を追跡する実験を行うことを通じて,SWIにおける有機物の変質過程を明らかにする。 研究は,相模湾中央部における現場での観測と実験,および室内での飼育実験を行った。 (1)海底現場 @ Sediment-Water Interfaceの観察・化学分析・イメオベントス解析(北里・小栗・中塚・和田,Heinz, Glud, Tengberg担当):NT03-10航海において,現場観測と実験および表層が未撹乱な堆積物試料の採集を行った。堆積物表層部の微小環境はplaner optode, microelectrode systemを用いて,2D-酸素濃度分布を観測した。酸化層は5-8mmと薄いが,ダイナミックに変化する様子を明らかにした。また,有孔虫類を北里が,バクテリアをHeinzが堆積物試料から分離し,群集構造を解析している。 @現場飼育実験(北里・中塚・Heinz担当):航海の折りに,現場有機物添加実験を相模湾中央部で行った。添加する有機物は安定同位体C-13で標識し,ガスマスを用いてメイオベントスによる有機物摂取と変質過程をトレースした。有孔虫種による餌に対する反応の違いを明らかにした。 (2)実験室 @室内実験(北里・小栗・中塚・和田・Heinz担当):室内型planer optodeを開発し,水槽中の堆積物表層に見られるSWIの酸化-還元状態を観測している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kitazato, H.(ed.): "Long-term monitoring of Sedimentary Processes in Central Sagami Bay, Japan."Progress in Oceanography. 57・1. 1-128 (2003)
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[Publications] Shimanaga, M., H.Kitazato, Y.Shirayama: "Temporal patterns in diversity and species composition of deep-sea benthic copepopds in bathyal Sagami Bay, central J"Marine Biology. in press. (2004)
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[Publications] Nomaki, H., P.Heinz, C.Hemleben, H.Kitazato: "Behaviors and responses of deep-sea benthic foraminifera to freshly supplied organic matter : Laboratory feeding experiments in microcosm environments."Journal of Foraminiferal Research. in revision. (2004)
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[Publications] 加藤 義久, 中塚 武, 増澤 敏行, 白山 義久, 嶋永 元裕, 北里 洋: "鉛210およびセシウム137からみた相模湾における沈降粒子の振る舞いと堆積フラックス"日本海水学会誌. 57巻. 150-165 (2003)
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[Publications] 北里 洋: "海洋の物質循環システムにおける有孔虫の役割:現在と過去"月刊海洋. 35巻. 333-340 (2003)
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[Publications] 池谷 仙之, 北里 洋: "地球生物学 地球と生命の進化"東京大学出版会. 288 (2004)