2004 Fiscal Year Annual Research Report
コヒーレント光会合による極低温分子の合成とマニピュレーション
Project/Area Number |
14340175
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
金森 英人 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00204545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 麻雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20322092)
小林 かおり 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員
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Keywords | 冷却分子 / レーザー冷却 / シュタルク効果 / 高分解能分光 / 準マイクロ波分光 / 磁気光学トラップ |
Research Abstract |
気相で極低温の状態に補足された単一量子状態の分子集団を作り出すために、熱的分布する分子の中から、並進運動の小さいもの、すなわち冷たい分子だけをピックアップする手法の開発を試みた。この方法はシュタルク効果を用いるもので、永久双極子モーメントを持つ分子に広く適用できるため、「冷たい分子」の研究をより一般的なものとすることができる。シュタルク効果が負の回転準位を補足するためには4重極静電場を用い、正の回転準位を補足するためにはワイヤー電極を用いた。分子種としては対称コマ分子であるアンモニア分子を選び、回転準位ごとのシュタルク効果の大きさを計算し、3次元空間分布と電気双極子に対するポテンシャルを作成し、速度分布を持つ分子の運動をシミュレーションした。その結果に基づいて、高電圧対応の4重極電極、およびワイヤー電極を設計・製作し、真空装置の中に設置した。超高真空の条件下で1mmギャップで±10kVの高電圧をかけることに成功し、目標の200kV/cmを実現した。検出器にはパルスノズルと組合すために、高速質量分析計を用いることとした。以上、装置が完成し、予備実験を経て本格的に速度の遅い分子の捕捉と検出実験に成功した。予備冷却の必要性から、液体窒素温度のバッファーガス冷却装置を作成し、T=130Kの分子ビームを作成した。バッファー冷却装置とシュタルク補足装置を組み合わすことで、より多くの分子を捉えることに成功した。
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