2004 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドメソ細孔材料を利用するナノ構造体の鋳型合成と集積触媒素子の開発
Project/Area Number |
14340213
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
市川 勝 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (70176288)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 淳 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教授 (80189927)
稲垣 伸二 (株)豊田中央研究所, フロンティア研究部門, 第2グループリーダー
|
Keywords | ハイブリッドメソ細孔材料 / ナノ構造体 / 鋳型合成 / 集積触媒素子 / Zeoenzyme / ナノ細線 / ナノ粒子 |
Research Abstract |
平成16年度は、平成14,15年度の研究成果に従い、メソ細孔内ナノ金属微粒子や一次元ナノ細線の鋳型組織化手法の確立と機能集積型触媒の構築を目指して以下の研究を行った。(1)メソ細孔結晶中に白金以外に金、銀、パラジウムなどのナノ金属粒子や金属ナノ細線の合成及び単離抽出法を確立して、ナノ構造体の大量合成と安定化手法を開発した。ナノ細線やアレイ型ナノネックレスを一次元及び二次元に並べたり、配向構築する自己組織化手法を確立した。(2)一次元集積素子の構造評価についてEXAFSや電子顕微鏡及び反応ガス雰囲気下のAFM/STM観察により反応制御メカニズムについて研究を行った。(3)細孔内のメタンや炭化水素との反応について、メソ細孔(FSM-16,HMM-1,2,3,MCM-41)中に形成したPt,Pd,Au,Fe合金ナノ構造体の生成過程の研究を進めてナノ局所操作STM/AFM解析装置を用いてグラファイトや単結晶表面にチップ操作により白金ナノ粒子やナノ細線の組織化パターン形成技術(Dip-pen Nanolithography)の検討を行った。ハイブリッドメソ空間内の鋳型微細加工に関する研究成果の取りまとめを行い、金属及び合金のナノ粒子や量子細線などの集積型触媒素子に関して触媒機能や特異な物性発現に向けた研究を行った。とりわけ、本年度は、燃料電池用水素中の微量COの選択的な酵素酸化反応において、メソ細孔内の白金及び金ナノ細線が、高活性で高選択率の触媒性能を有することを発見し、顕著な成果が得られた。大過剰水素ガス中の1%一酸化炭素に1%酸素ガスを加えた混合ガスを用いた場合、CO酸化反応活性はFSM-16細孔内Ptナノ細線触媒は、従来法Pt触媒に比べて約300倍程高活性であり、CO酸化選択率は90%以上を示した。CO酸化活性や選択率はナノ構造体の形態や金属-担体相互作用に強く依存することが明らかになった。
|
Research Products
(7 results)