2002 Fiscal Year Annual Research Report
液液界面で組織化する多新媒性分子膜、ポルフィリン、蛋白質の連携と吸着レーザー評価
Project/Area Number |
14340221
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
石川 雄一 大分大学, 工学部・応用化学科, 助教授 (30184500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉見 剛司 大分大学, 工学部, 助手 (90284786)
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Keywords | 疎水性と組織化 / 油水界面 / 混乱ポルフィリン / レーザーエバネッセント波 / 界面活性剤 / HLB / フッ素誘導体 / キラル分割 |
Research Abstract |
生体の組織は、「水」の中で形成される。これは、水からの「疎水性力」が、有機分子の折り畳みに重要な役割を担っているためである。本研究では、水中でなく、オイルと水、液液界面での生体分子などにみられる組織化を意識している。炭化水素系のオイルと水との液液界面を指向する、フッ素鎖誘導体分子膜、ポルフィリン異性体、およびタンパク質のシステムを確立する。さらに、これらを液液界面で相乗的に複合化させ異相界面場での生体膜場を構築する。このためには、これら分子の液液界面近傍のナノメーターオーダーでの濃度分布を定量的に評価しなければならない。本年度は、(1)新しい分子骨格のヘム誘導体とフッ素誘導体を合成する事、さらに、(2)タンパク質の液液界面での濃度分布を、レーザーエバネッセント波を利用して、界面方向に対してナノメーターの分解能で評価することを行った。 生体ヘム色素の母体であるポルフィリンは、4つのピロール分子が向き合った対称性に優れた分子である。報告者は、一つのピロールが反転し、フッ素含有率を高めた混乱ポルフィリンの合成とその銅錯体化を行った(研究発表覧の論文)。また、界面でのエバネッセント波による多光子レーザーイオン化法を利用して界面活性剤の油水界面への吸着について評価した。HLBとエバネッセント波領域に存在する界面活性剤からのイオン化信号との相関をみたところ、親水性が大きな活性剤は、水相深くに存在し、親油性が強い分子は界面近傍に存在する事を実証できた。次年度は、キラル分割を意識した水と不要の溶媒設計、色素の設計を行う。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Maeda, Y.Ishikawa, H.Guruta: "N-confused Porphyrin-Bearing meso-Perfluorophenyl Goups : A Potential Agent That Forms Stable Sauare-Planar Comnlexes with Cu(II) and Ag(III)"Organic Letters. (in press). (2003)