2004 Fiscal Year Annual Research Report
非発光再結合準位分布の2波長励起による汎用定量分光計の開発
Project/Area Number |
14350002
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
鎌田 憲彦 埼玉大学, 工学部, 教授 (50211173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒川 泰彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30134638)
染谷 隆夫 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (90292755)
本多 善太郎 埼玉大学, 工学部, 助手 (30332563)
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Keywords | フォトルミネッセンス / 非発光再結合準位 / GaN / 紫外・青色発光材料 / 量子井戸 / 量子ドット |
Research Abstract |
平成14、15年度の研究成果に基づき、下記の研究を実施した。 (1)フォトルミネッセンス(PL)受光感度域を近赤外領域(波長1.2μm)まで拡張するため、新たにInGaAsフォトダイオード、ペルティエ素子を用いて電子冷却型受光系を作製した。またCCDカメラユニットを導入し、クライオスタット内に設置した試料の可視領域での励起光スポット像、PL強度分布の測定が可能となるよう、光学系を調整した。 (2)GaN系半導体試料のフォトルミネッセンス(PL)強度を上記測定系で測定し、PL強度の面内分布を測定した。 (3)新たにInAs(3原子層)の量子ドット試料を用いて2波長励起PL測定を行い、BGE光照射による量子ドットPL強度の低下(BGE効果)を初めて観測した。BGE効果はBGE光強度を増すと共に増大し、やがて飽和傾向を示した。これはtrap-filling効果であり、検出準位の定量評価が可能であることが示された。またBGE効果の温度依存性は従来の量子井戸試料とは異なり、量子ドットでのキャリア再結合過程を明示する上で重要な手がかりが得られた。 (4)Y_2O_2S:Eu等の蛍光体材料に本手法を適用し、熱ルミネッセンスとの組み合わせによって従来分離不能であった準位の測定に成功した。 これらの成果を含め、禁制帯内準位の非破壊、非接触な定量測定手法としての適用性の拡大を図り、論文発表の準備を進めた。
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Research Products
(3 results)