2002 Fiscal Year Annual Research Report
「超音速原料ビーム技術」と「原子層成長技術」を用いる異種材料接合技術の研究
Project/Area Number |
14350012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
尾関 雅志 宮崎大学, 工学部, 教授 (70336288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 幸治 宮崎大学, 工学部, 助教授 (50219268)
吉野 賢二 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80284826)
碇 哲雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70113214)
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Keywords | ヘテロ接合 / 超音速分子線 / 原子層成長 / エピタキシー / GaAs / Si / 結晶成長 / 界面 |
Research Abstract |
III-V族結晶GaAsとIV族結晶Si間のヘテロ成長技術の研究を進めた。最初にSi上に極めて高品質でナノオーダーの急峻な界面を持つGaAs結晶の成長に関する基礎研究を行った。まずヘテロ界面における成長前駆体の動的な挙動を明らかにするために、マイクロ秒オーダーでパルス化した各種のガリウム有機金属分子および砒素有機金属分子をSi(001)結晶表面に照射してその反応メカニズムと成長核発生のメカニズムを明らかにした。研究した多くのガリウム有機原料分子は、0.1eV以下の低入射エネルギーで殆どSi(001)結晶表面上に捕獲されるが再び脱離するというtrapping/desorptionモードを示し、0.1eV以上の入射エネルギでは急速にSi表面での捕獲確率は減少し、1eVでは全くSi表面では捕獲されないという挙動を示した。しかしながら数種のガリウム有機金属分子では、入射エネルギーが4eVを越すと表面にガリウムのクラスタが出現し、入射エネルギーの増加とともにその密度の急激な増加が生じるのを発見した。AFMによる観測から有機金属分子の1種類は入射エネルギー5.5eV密度で10^<14>cm^<-2>に迫る超高密度を観測することができた。これは原料分子の高エネルギー化により原料分子とSi結晶表面原子との直接反応により多量の成長核が形成されたものである。このようにして作成した超高密度核を持っSi表面上に原子層エピタキシーによりGaAsエピタキシャル成長を行った。最初の数原子層で既に極めて平坦なGaAsの成長が行われたことがやはりAFMの測定から明らかとなった。超音速原料ビーム技術により高密度成長核発生した後、原子層エピタキシーの特徴を活かした結晶成長を連続して行うという界面形成プロセスがGaAs/Si系異種材料成長に極めて有効であることを明らかとすることができた。
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Research Products
(1 results)