2004 Fiscal Year Annual Research Report
「超音速原料ビーム技術」と「原子層成長技術」を用いる異種材料接合技術の研究
Project/Area Number |
14350012
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
尾関 雅志 宮崎大学, 工学部, 教授 (70336288)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
碇 哲雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70113214)
吉野 賢二 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80284826)
前田 幸治 宮崎大学, 工学部, 助教授 (50219268)
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Keywords | ヘテロ接合 / 超音速分子ビーム / 原子層エピタキシー / 界面 / 歪エネルギー / 自動停止機構 / GaAs / Si |
Research Abstract |
引き続き化合物半導体結晶GaAs,InP基板上に格子定数の異なる異種材料を、hyperthermal source beam技術により表面初期の成長核を制御した後引き続いて原子層成長技術を用いて成長する技術の開発を進めた。この結果、このようなプロセス技術により、基板結晶の格子定数と大きく異なる格子定数を持つIn_xGa_<1-x>AsやIn_xGa_<1-x>PをGaAs,InPやSi基板の上に原子層成長させ、原子層オーダーで表面が滑らかな結晶を成長させることができた。とくに通常の表面処理では成長がまったく行われないか、異常成長してしまう材料システムにおいてもhyperthermal source beamによる成長核を用いる作成技術は極めて有効に働いた。この結果は、今後の研究計画として予定している半導体表面上の金属材料の成長、金属表面上の半導体材料の成長、半導体表面上の絶縁体材料などの成長技術に有力技術として応用可能であることを示す。一方、原子層成長の核心である成長がある原子層数で自動的に停止する「自己停止機構」が異種材料間の接合界面の形成過程で働くか否かを明らかにしてその問題点を解析することは重要な課題であるが、組成の異なる(したがって格子定数の異なる)III-V族化合物結晶間のヘテロ接合作製の際にはこの「自己停止機構」が基板結晶とその上の成長結晶との格子定数の差の正負に大きく関連していることを明らかにすることができた。特に接合界面の解析からヘテロ界面の歪エネルギーが、3次元成長へ緩和されるかミスフィット転位の導入により緩和されるかが、原子層エピタキシーの「自己停止機構」に大きく関係しているという重要な結果を得た。
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Research Products
(3 results)