2003 Fiscal Year Annual Research Report
配向性カーボンナノ構造体の大面積・低温形成と反応ダイナミックス
Project/Area Number |
14350019
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀 勝 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80242824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 俊夫 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50023255)
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Keywords | カーボンナノチューブ / プラズマCVD / カーボンナノフレーク / ディスプレイ |
Research Abstract |
マイクロ波励起大気圧非平衡大気圧プラズマおよびマイクロ波励起低圧高密度プラズマを開発し、カーボンナノ構造体の形成を行い、下記の成果を得た。 1)マイクロ波励起非平衡大気圧プラズマを用いて、カーボンナノチューブの合成に成功した。CH4/H2ガスプラズマの中にH20を添加することによりカーボンナノチューブの直径を制御できることを見出した。発光分光の結果からプラズマ中のOHラジカルがナノチューブの径に大きな影響を及ぼしていることを明らかにした。 2)形成したカーボンナノチューブの電子電界特性を評価した結果、3V/μm程度の電界閾値であることが判明した。大気圧非平衡プラズマで形成したカーボンナノチューブとしては極めて小さい値を示しており、ディスプレイデバイスへの応用として有望なプロセス技術であると考えられる。 3)マイクロ波励起低圧高密度プラズマにおいて、プラズマのパワーを制御することによってラジカル組成比の制御を行なった。その結果、マイクロ波電力によって、カーボンナノ構造体の構造制御が可能であることを見出した。具体的には、電力を投入してガスの解離を促進することによって、カーボンナノフレークが形成され、ガスの解離を抑制することによってカーボンナノチューブが形成される。これらの結果は、カーボンラジカルの種類によって、カーボンナノ構造体の形状制御が可能であることを示している。 4)レーザーアブレーションによってCoから成る核を高密度に散布し、マイクロ波励起プラズマによってカーボンナノチューブを合成したところほぼ垂直形状のカーボンナノチューブを超高密度で成長させることに成功した。 今後は、上記プラズマ中のラジカル組成を明らかににするとともに、大面積化への知見を集積する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Matsushita et al.: "Growth of Carbon Nanotubes by Microwave-excited Non-equilibrium Atmospheric-pressure Plasma"Jpn.J.Appl.Phys.. 43. 424-425 (2004)
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[Publications] M.Hiramatsu et al.: "Fabrication of Vertically Aligned Carbon Nanostructures by Microwave Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition"Diamond & Related Materials. 12. 787-790 (2003)
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[Publications] M.Hiramatsu et al.: "Measurement of C2 Radicals Density in Microwave Methane/Hydrogen Plasma Used for Nanocrystalline Diamond Film Formation"Diamond & Related Materials. 12. 366-369 (2003)