2003 Fiscal Year Annual Research Report
ナノチューブナノピンセットによるナノ物質の電気的光学的特性計測システムの開発
Project/Area Number |
14350023
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Research Institution | Osaka prefecture University |
Principal Investigator |
秋田 成司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (60202529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 喜萬 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (20128771)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ナノマニピュレーション / ナノピンセット / ナノファクトリー / 近接場光顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / ナノ可変抵抗器 / ナノメカニクス |
Research Abstract |
1.圧電応答検出型AFMへの改造 ガラスロッドを基盤としたナノピンセットをAFMに組み込む時の探針の力検出には水晶振動子にナノピンセットを取り付け、水晶振動子の圧電応答の周波数変位から力を検出する方法とした.第1にナノピンセットを具備した圧電応答検出型のAFMの動作確認及び回路の最適化を行い動作の確認を行った.ベースとなるAFMは現有であるが排気系はターボ分子ポンプのみである。このため、超高真空中の清浄表面でナノピンセットを動作できるようにイオンポンプの排気系を追加した. 2.ナノ物質の電気的光学的特性測定 ナノファクトリー内での測定 電流注入-発光分光測定モードに関しては様々なナノチューブを候補とし、電界を印加し測定する。ナノチューブへ電流を注入し発光スペクトルを測定した.詳細な発光スペクトルの解析から熱輻射スペクトルに可視領域にもう一つの発光ピークが重畳していることを発見した.さらに,多層ナノチューブの昇華に伴う直径の減少によりピークが短波長側にシフトすることを見いだした.これは,発光の起源がナノチューブのバンド構造に起因することを支持している. AFMにおける測定 ピンセット先端に銀や金のナノ粒子を保持し、表面プラズモン励起のナノチューブからのラマン散乱を評価するための光学系の構築を行った.また,光ファイバー先端に設けたピンセットを閉じたさいの機械的強度の定量的な評価を行い閉じたピンセットが開いている時よりも強度が数倍高いことを実験的にも計算的にも評価し実用に堪えうること確認した. 3.その他付随する重要な発見 ナノチューブへのナノマニピュレーションによるナノプロセッシング技術の向上によりナノチューブの層間滑りに伴う抵抗変化を見いだした.これはナノ変位センサーとして応用可能である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Akita, Y.Nakayama: "Extraction of Inner Shell from Multiwall Carbon Nanotubes for Scanning Probe Microscope Tip"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.42,No.6B. 3933-3936 (2003)
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[Publications] S.Akita, Y.Nakayama: "Interlayer sliding force of individual multiwall carbon nanotubes"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.42,No.7B. 4830-4833 (2003)
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[Publications] Y.Nakayama, S.Akita: "Nanoengineering of carbon nanotubes for nanotools"New Journal of Physics. Vol.5. 128.1-128.23 (2003)
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[Publications] S.Akita, Y.Nakayama: "Nanoscale Variable Resistance using Interlayer Sliding of Multiwall Nanotube"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.43,No.6B(印刷中). (2004)
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[Publications] S.Akita, Y.Nakayama: "Scanning probe microscope tip with carbon nanotube truss"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.43,No.7B(印刷中). (2004)
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[Publications] X.Cai, S.Akita, Y.Nakayama: "Current induced light emission from a multiwalled carbon nanotube"Thin Solid Films. (印刷中). (2004)