2003 Fiscal Year Annual Research Report
Walking Drive を用いた3自由度球面モータの開発
Project/Area Number |
14350072
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
森脇 俊道 神戸大学, 工学部, 教授 (00031104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 浩文 神戸大学, 工学部, 助教授 (20282098)
柴坂 敏郎 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80094530)
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Keywords | 球面モータ / 圧電素子 / Walking drive / 超精密回転 |
Research Abstract |
本研究では、球面継手のように一つのユニットで空間内の3軸周りの回転運動を実現し得る、超精密球面モータを開発し、従来にない全く新しい工作機械、精密測定機、ロボットなどへの応用の可能性を検討することを目的としている。そのためここでは申請者らが考案し(特許申請済み)、Walking Driveと命名した超精密駆動機構を用いて、圧電素子を組み合わせた超精密同時3軸駆動の球面モータの試作開発を行った。 開発した駆動システムは、直交する3軸方向に圧電素子を配置した駆動要素を単位として、2個一対の駆動要素からなる駆動ユニット3組から構成さていれる。駆動される鋼球は玉軸受によって空間内に支持されており、3組の駆動ユニットによって中心周りに任意の方向に回転駆動されるようになっている。駆動方法は以下のとおりである。すなわち駆動要素の圧電素子の内、鋼球の中心方向を向いた圧電素子が作用して鋼球に押し付けられた状態で、他の2つの圧電素子で球表面の2方向に球を回転させることによって、球を任意の方向に回転させる。各駆動ユニットには2個の駆動要素があって、交互に回転運動を与えることによって、連続的して球の回転運動を行うことができる。また球は3組の駆動ユニットが同期して固定と駆動を行うため、空間中に維持された状態で、任意の方向に回転することができる。 本研究では、直径3inchの鋼球を駆動する球面モータを製作し、それを駆動させるためのコンピュータ制御装置と駆動回路を開発して、実際に連続的に球の回転運動を行うことができることを確認した。また回転運動命令に対する実際の運動誤差を低下させて回転精度を向上させるため、学習により駆動電圧を補正する方法を開発し、指令値に対する運動誤差を抑えることに成功した。最終的に得られた成果としては、最大駆動トルク0.92Nm、最高回転速度1.06deg/s、運動誤差0.16mdegである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 森脇俊道: "Walking Driveを用いた3自由度球面モータの開発"2004年精密工学会春季大会学術講演会論文集. (未定). (2004)
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[Publications] E.Shamoto, N.Suzuki, T.Moriwaki, Y.Naoi: "Development of Ultrasonic Elliptical Vibration Controller for Elliptical Vibration Cutting"Annals of the CIRP. 51/1. 327-330 (2002)