2003 Fiscal Year Annual Research Report
胃腸内検査用マイクロアクチュエータの開発に関する研究
Project/Area Number |
14350085
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
大塚 尚武 龍谷大学, 理工学部, 教授 (80213776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平山 朋子 龍谷大学, 理工学部, 助手 (00340505)
西原 弘訓 龍谷大学, 理工学部, 教授 (90107441)
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Keywords | マイクロマシン / 磁場 / 医療 / 胃腸 / 腫瘍 / 磁石 / 検査 / マイクロアクチュエータ |
Research Abstract |
昨年度は磁極間隔が170mm、10mT以上の交番磁界を発生、制御することのできる電気式磁界発生装置と、この装置を保持回転させる装置を設計、製作した。そこで本年度はこの装置を用いた3次元の方向制御を可能ならしめるための制御方法を重点的に研究した。 まず昨年度作成した交番磁界発生装置内にひれ型マイクロマシンを設置してその運動を精密測定した結果、平均値零の交流磁場であってもマイクロマシンが必ずしも直進しないことが分かったの。そこで、マイクロマシンの種々の形状と作成方法と進行方向の関係について試行錯誤の結果、最適な条件を見出し、この条件によるマイクロマシンは直進走行安定性がいいことを確認した。 次にこのマイクロマシンを用いて交番磁界の各種パラメータとマイクロマシンの方向制御および速度制御の関係を調べた。その結果。方向制御には交流波形の平均値(バイアス)を、速度制御には交流波形の振幅をそれぞれのパラメータに用いる方法が現状では最適であることを見出した。この2パラメータおよびその他のパラメータを制御するプログラムを設計、開発した。この制御方法は、コンピュータのキーボードから入力する方法とジョイスティック(方向制御)とダイヤル(速度制御)を用いる方法の2種類を選択できるようにした。また静磁場を加えることによってマイクロマシンを反転できることも確認した。 昨年度作成した、交番磁界の発生装置を機械的に回転させることにより3次元的な方向制御が可能であるが、この方法は装置が大型になるにつれて回転制御するための駆動制御装置および動力が大掛かりになり費用を要することになる。そこでこの欠点を解決するため磁場発生装置を動かすことなく3次元の方向制御が可能な直交磁場を発生装置を考案し、設計製作した。ほん装置の形状、鉄心に巻く被覆銅線の径、巻数は有限要素法解析によって求めた。本装置の実験の結果、装置内に発生する磁束密度は解析結果とほぼ同じ8mTであり、この装置で方向制御が可能であることを確認した。 生体内腫瘍の検出、診断、情報通信装置の開発は、海外共同研究者のDr.Tijani GharbiおよびDr.Christian Pieralliが主に担当した。さらに国内の他機関で開発が行われているカプセル型内視鏡を併用する検査方法についての検討も行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大塚尚武, 進藤康則, 夏目好隆, 平山朋子: "磁気によるマイクロマシンの制御"日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会2004講演論文集. June. 1-4 (2004)
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[Publications] Naotake Ohtsuka, Yasunori Shindo, Yositaka Natsume, Takeshi Abe: "Magnetically controlled micro-machine used for medical services"Proc.European Micro and Nano Systems 2004. October. 1-4 (2004)
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[Publications] 大塚尚武, 進藤康則, 平山朋子, 折見浩正: "磁気を利用したマイクロアクチュエータに関する研究"日本機械学会関西支部・第78期定時総会講演会・講演論文集. 034-1. 8/27-8/28 (2003)
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[Publications] 川越孝純, 大塚尚武, 進藤康則, 平山朋子: "磁場測定による位置評定方法に関する研究"日本機械学会関西支部・第77期定時総会講演会・講演論文集. 024-1. 13/27-13/28 (2002)