2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14350093
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大坂 英雄 山口大学, 副学長 (90024611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 信介 山口大学, 工学部, 助教授 (70190957)
亀田 孝嗣 山口大学, 工学部, 講師 (70304491)
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Keywords | 乱流境界層 / ストリーク構造 / 縦渦 / 組織構造 / スケーリング則 / 空間平均 |
Research Abstract |
本研究の目的は、主流中に設置したデルタ翼にスパン方向の周期的な振動を与え、翼から生成されるTrailing vortices(縦渦)と乱流境界層との干渉過程を実験的に調査することである。中でも、壁近傍における乱流構造に及ぼす影響を考察することである。 研究期間終了年度において、多点プローブによるストリーク構造の計測とストリークの間隔に及ぼす縦渦対の影響を実験的に調査した。実験はこれまでに時間平均量や周期平均量分布が明らかになっているcommon-flow downの条件で行った。多点プローブは12本の単一熱線センサからなるものを自作した。単一熱線センサはスパン方向にその間隔が2mmで配置された。この間隔は縦渦を導入するまえの非撹乱流における粘性長さの30倍程度であり、12本のセンサからなる同時計測プローブの全幅は粘性長さのおよそ500である。このプローブを縦渦対と乱流境界層が干渉した領域の壁近傍(壁面からの距離は粘性長さの15倍)に設置し、計測を行った。 低速ストリークの検出にはVITA法と二点の速度相関を用いる方法により行った。この方法により非撹乱の運動量厚さに基づきレイノルズ数がおよそ2000における低速ストリークのスパン方向平均間隔は、粘性長さの150倍であった。この値は従来から得られている粘性長さの100倍のオーダーであり、本検出法の妥当性を確認できた。 多点同時計測プローブと検出法を用いて縦渦対と干渉した領域における低速ストリークの間隔を調査した。粘性長さで無次元化したスパン方向間隔は吹き下ろし領域においては増加、吹き上げ領域において減少する結果が得られた。それにより、低速ストリークの間隔には外部からの撹乱の影響が作用することがわかった。それらはそれぞれ、単位スパン方向当りのバーストの発生頻度の減少および増加に結びつくと考えられた。
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Research Products
(3 results)