2004 Fiscal Year Annual Research Report
自由液膜流の乱流遷移による微粒化現象の機構解明と遷移を利用した液体微粒化法の確立
Project/Area Number |
14350096
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
東 恒雄 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40047329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 健司 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10177438)
脇本 辰郎 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10254385)
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Keywords | 自由液膜流 / 乱流遷移 / 液体微粒化 / 撹乱 / 安定性 / 表面張力 / 可視化 |
Research Abstract |
本申請は,液体を円管の先端と静止円盤との薄い円筒状の隙間から流出させてできる放射状液膜流れを、円盤上で層流境界層型速度分布を発達させたのち円盤周端から大気中に放出させて得られる自由液膜流れを対象にしている.このような放射状自由液膜流れの高レイノルズ数流れでは円盤直後で激変的な乱流遷移が生じる.この遷移は,界面型不安定性に基づくものではなく,円盤周端下流で形成される液膜内部の変曲点型速度分布に起因する,内在型不安定性に基づいて生じていることを,空間増幅型線形安定性理論,蛍光誘起可視化法による液膜断面写真撮影により明らかにした.また,液膜厚さを小さくしてレイノルズ数を増大させると,遷移により微細かつ高強度の乱れに支配された液膜に穿孔が生じ,数十ミクロンの液滴が生成されることを高倍率高速度写真撮影により明らかにした.また,単位時間あたりのせん孔の発生頻度の半径方向分布と,各位置におけるせん孔の通過頻度を関係づける確率論的取り扱いを考案し,実験的に求めたせん孔の通過頻度よりせん孔の発生頻度を導出した.その結果,高レイノルズ流れの場合には乱流遷移直後において無数のせん孔が生じることがわかった.さらに,液面に超音波を照射し,液膜内部のかく乱を選択的に増幅させ,2次不安定によるかく乱の3次元の様子を明らかにした.また,表面張力が液膜せん孔に及ぼす影響を調べた。
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Research Products
(4 results)