2005 Fiscal Year Annual Research Report
熱電駆動型形状記憶合金運動素子を用いた新たなマニピュレータシステムの開発
Project/Area Number |
14350115
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羅 雲 東北大学, 先進医工学研究機構, 助教授 (40302228)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 敏行 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20197065)
圓山 重直 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (80173962)
長南 征二 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20005424)
比嘉 昌 東北大学, 先進医工学研究機構, 助手 (90375197)
|
Keywords | マニピュレータ / 形状記憶合金 / 熱電素子 / モデリング / 相変態 |
Research Abstract |
本研究では熱電駆動型形状記憶合金運動素子を用いて、従来のものより軽量かつ速い応答特性を有する新たなマニピュレータシステムを開発するのを目標としている。平成15年度は提案した形状記憶合金の変態に伴う回復力のモデルを実験的な考察により検証・改良を行った。平成16年度は、形状記憶合金の回復力モデルの精度を上げるとともに、数値解析による熱・機械的挙動をシミュレーションし、熱電駆動型形状記憶合金マニピュレータの設計を行った。平成17年度は形状記憶合金のリボンに複数熱電素子を装着したような簡単な構造を有するマニピュレータとその出力をコントロールするためにフィードバック制御システムを試作した。 試作した義肢用具(人工指)サイズのマニピュレータは自重の10倍以上の重量を把持できるものであり、周囲温度が安定している場合精確な力学出力ができた。形状記憶合金の温度が滑らかに目標温度に一致する電流値を実験により求め、制御システムに反映させた。温度制御系はPID制御のより、室温付近から目標温度までの加熱時間が短く、目標温度に達したときのオーバーシュート量および定常偏差が小さな温度制御を実現した。また、熱電素子を用いた強制冷却で自然冷却の3倍以上の冷却速度が得られた。 開発したマニピュレータは軽量、制御簡単かつ応答が速い特徴を有し、宇宙空間など雰囲気温度が定常である場合、精確なミラー角度制御などが可能であり、今後の応用が期待される。
|
Research Products
(4 results)